米国のコンテンツレコメンデーション大手タブーラ(Taboola)は7月24日、パブリッシャー向けの新しいAI技術「Taboola for Audience」を発表しました。この技術は、パブリッシャーのトラフィック増加を支援することを目的としています。
背景には、2024年に入って検索エンジンやソーシャルメディアからのリファラルトラフィックに大きな変化が起きていることがあります。また、生成AIの進歩が与える影響についても不確実性が続いています。
Taboola for Audienceの主な特徴は以下の通りです。
AndroidのOEM関係やニュースアグリゲーター、パーソナライズされた通知など、独自の集客チャネル
記事ページからホームページまで、編集者の意図とAIを組み合わせた読者体験のパーソナライズ
リアルタイムで編集チームや商業チームが活用できる、アクションにつながるオーディエンスインサイト
タブーラのアダム・シンゴルダCEOは次のように述べています:
「パブリッシャーは、ビッグテックの突然の決定や消費者行動の変化によって生き残りが難しくなる新たな時代に直面しています。グーグルはGenerative AI検索という形でサイトトラフィックにもう1つの障壁を追加し、Metaは専用の『ニュース』ポータルをアプリから削除しました。今日、パブリッシャーはこれらの変化に適応し、オーディエンスを見つけ、成長させ、維持するための適切な技術を必要としています。」
この技術を利用したパブリッシャーでは、タブーラが提供するトラフィックが約10%増加し、ソーシャルメディアと検索に次ぐ上位のリファラル元になっているとのことです。一部の出版社では、ソーシャルメディアと検索に次ぐ単一最大のトラフィック参照元になっているケースもあるようです。
Gray Mediaのマイク・ブラウンCDOは「タブーラを使用することで、読者を第一に考えたアプローチを取り、読者に響くコンテンツをより多く提供し、エンゲージメントを高めることができました」とコメントしています。
タブーラはYahoo、CNBC、BBC、NBC News、Business Insider、The Independent、El Mundoなど、世界トップクラスのデジタルプロパティと長期的なパートナーシップを結んでいます。約18,000の広告主がタブーラを利用しており、1日あたり約6億人のアクティブユーザーにリーチしているとのことです。