JX通信社とBAN-BANネットワークスは、東播磨エリアでの地域防災力強化を目的とした連携協定を締結しました。この協定は、リスク発生情報のリアルタイム収集・発信体制の強化を目指すものです。
防災DXに取り組む報道ベンチャーJX通信社にとって、ケーブルテレビ局およびコミュニティFM局と連携協定を結ぶのは、今回が初めての事例となります。
連携に基づき、BAN-BANはケーブルテレビやラジオ、Webメディアを通じて、東播磨エリアでのJX通信社のニュースアプリ「NewsDigest」の利用啓発を行います。一方、JX通信社はBAN-BANに対して、リスク情報サービス「FASTALERT」および「NewsDigest」で配信される独自情報を提供し、災害報道に貢献します。
BAN-BANでは、発災時の地域情報の収集・発信において、迅速な人員確保と情報分析が課題となっていました。JX通信社は、地域に密着したメディアとの連携を深めることで、「NewsDigest」の利用を促進、定着させることが効果的だと考えていました。
兵庫県加古川市を中心とする東播磨エリアは、一級河川「加古川」があるため、これまでに100回以上の洪水が記録されている地域です。BAN-BANは、ケーブルテレビやラジオ番組で地域防災のための情報提供を積極的に行っていますが、今回の連携により人的負担を増やすことなく、防災情報発信体制の拡充が実現しました。
JX通信社の「FASTALERT」は、AIがSNSなどから災害情報を分析し、リアルタイムに配信するサービスです。一方、「NewsDigest」は、すべての民放キー局とNHKが採用しており、ニュース速報や災害速報のほか、ユーザーからの情報提供機能を備えています。これらのサービスを組み合わせることで、地域の自助・共助のための情報共有強化や、自治体の災害情報収集のDX化に貢献することが期待されています。

JX通信社は今後も同様の取り組みを全国のケーブルテレビ局、コミュニティFM局に提案し、地域メディアの充実に貢献していく方針です。東播磨地域の防災力強化が進むとともに、今回の連携を皮切りとして、他の地域にも同様の取り組みが広がることが期待されます。
災害時のフェイクニュースが問題になる中、地域防災におけるメディアの役割は重要性を増しています。今回の連携は、最新のテクノロジーと地域に根ざしたメディアの強みを組み合わせた新たな試みであり、今後の展開が注目されます。