京都新聞は、滋賀県向けの紙面題字を「滋賀 京都新聞」に変更しました。この変更は、滋賀県で愛される地方紙を目指す同社の姿勢を表現したものです。
京都新聞は1979年に滋賀本社を設置し、同県内のニュースを詳しく報じてきました。滋賀県内の京都新聞販売所は約50店あり、地域情報を満載した紙面を毎日読者に届けています。
メディア環境が変化する中、同社は滋賀県との絆を強め、地域とともに歩む姿勢を示すため、3月1日から題字を変更しました。1994年からは1面題字の下に「滋賀」を表示していましたが、今回の変更でさらに「滋賀」を強調することになります。
2023年に創刊150周年を迎える京都新聞は、歴史と伝統を踏まえつつ、滋賀にこだわった紙面作りと事業展開を進めていくとしています。
滋賀版では、地域の動きや街の話題など身近なニュースを充実させる方針です。2025年に県内で開催される「国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会」に関する報道にも力を入れ、地域の盛り上がりを伝える関連企画を展開します。
また、滋賀県内の高校の教育方針や進路状況、サッカーJリーグ入りを目指すレイラック滋賀の20年を振り返る連載など地域密着型の新企画も始まります。「おくやみ」「赤ちゃん」などの身近な情報も、文字を大きくして見やすくします。
さらに、事業面では、県立美術館などでの展覧会や学童野球をはじめとするスポーツ大会の充実を図る予定です。
今回の題字変更は、地方紙が地域との結びつきを強化し、読者により密着したサービスを提供しようとする動きを表すものです。メディア環境が変化する中、これまで以上に地域に根ざした情報発信を重視する戦略を選んだ京都新聞がどのような成果を生み出すか、今後が注目されます。
