TBS、IP戦略新会社「SAND B」を本格始動 アニメの実績豊富な川崎由紀夫氏が社長に就任

TBSはIP収益拡大のため新会社SAND Bを設立し、川崎由紀夫氏が社長に就任。国内外でIP展開と収益化を推進。

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TBS、IP戦略新会社「SAND B」を本格始動 アニメの実績豊富な川崎由紀夫氏が社長に就任

株式会社TBSホールディングスは2025年7月22日、IP(知的財産)収益の最大化を目的とした新会社「株式会社SAND B(サンドビー)」の本格始動を発表した。8月1日付で、代表取締役社長にアニメ業界で長年の実績を持つ川崎由紀夫氏が就任する。総額300億円の投資枠を活用し、IPパートナーとの協業を通じて収益の多角化とグローバル展開を加速させる狙いだ。

新会社は、TBSホールディングスが掲げる成長戦略「EDGE」における「コンテンツIP創出力の強化・拡大」「新規IPの開発・獲得」を強力に推進する中核を担う。社名の「SAND B」は、自由に創造する「SANDBOX(砂場)」を由来とし、世界への挑戦に「共に在る(Be)」という決意が込められている。



300億円規模の投資枠とMBSとの連携でグローバル市場を狙う事業戦略

「SAND B」は、アニメーションを中心としたIPの企画・開発・制作から、国内外での放送、配信、商品化、イベント、ゲーム化といった各種展開、さらには有望IPへの投資と事業開発までを包括的に手掛ける。

事業展開の大きな柱となるのが、アニメ事業で豊富な実績を持つ株式会社毎日放送(MBS)との緊密な協力体制である。この連携により、アニメ制作やマーチャンダイジング(MD)を中心としたマネタイズ面での共同事業などを推進し、IPの創出から収益化までをシームレスに行う体制を構築する。100%株主であるTBSホールディングスが持つ総合力と、MBSとの強固なパートナーシップ、そして300億円という潤沢な投資枠を武器に、世界市場で競争力のあるIP創出を目指す。

川崎新社長「柔軟な対応とスピード力が重要」 TBS阿部社長「クレイジーな挑戦に期待」

新社長に就任する川崎由紀夫氏は、25年にわたり数々のアニメ作品の立ち上げや事業拡大に深く関与し、日本コンテンツの海外展開に貢献してきた人物である。川崎氏は就任にあたり、「日本のコンテンツIPは世界に通用すると確信している。世界的な競争が厳しさを増す中、ビジネスには『柔軟な対応とスピード力』が重要になっている。TBSホールディングス及びMBSメディアホールディングスのパワーと積極性に、私が培ってきた経験と知識が加わることで、日本のIP関連業界の発展に寄与できればと考えている」とコメントした。

TBSホールディングスの阿部龍二郎代表取締役社長は、「長年日本のコンテンツ業界を牽引されてきた川崎氏を代表にお迎えできることを大変喜ばしく思う。川崎氏の卓越した知見、MBSとの緊密な連携、そしてTBSグループが持つ総合力を結集し、世界へと羽ばたく、唯一無二のIPを創造し、その価値を最大化していくことを期待している」と述べ、「これからのSAND Bのクレイジーな挑戦に、どうぞご期待ください」と力強く締めくくった。

《Branc編集部》

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