Supership株式会社が提供するパブリッシャー支援プラットフォーム「Ad Generation(アドジェネ)」は、オープンソースのヘッダービディング技術「Prebid.js」を活用し、パブリッシャーが保有するファーストパーティデータを広告配信に活用する包括的な支援サービスを開始しました。
プライバシー規制強化でファーストパーティデータの重要性が高まる
サードパーティCookieなどのプライバシー規制の強化が進む中、パブリッシャーが保有するファーストパーティデータの重要性が高まっています。一方で、多くのパブリッシャーは貴重なデータを保有しながらも、それを広告ビジネスで活用するためのデータ設計や広告商品化、実現のための技術的知見という課題に直面しています。
Ad Generationは、国内SSPとして先駆けてPrebid.jsでのファーストパーティデータの連携手法を実現、確立してまいりました。
3つの柱で包括的支援を実現
新サービスでは、以下3つの支援を提供します。
(1)ファーストパーティデータ活用のための技術導入支援
Prebid.jsが持つFirst Party Data Set機能や、IABのCurated Audiences(旧SDA:Seller Defined Audiences)といった仕組みの活用を支援し、パブリッシャーのファーストパーティデータを、プライバシーに配慮した形で広告配信に活用できる環境構築をサポートします。
(2)ファーストパーティデータ連携の仕組み化支援
パブリッシャーが保有する様々なファーストパーティデータを広告配信で活用できるようにする仕組み作りを支援します。連携できるデータソース例として、Piano に代表されるカスタマージャーニープラットフォーム上で作成された、熱量の高い購読者セグメント情報、自社会員の属性情報や閲覧情報や行動履歴情報、ユーザーが入力したキーワード情報、メディアがユーザーに提供するコンテンツ情報、自社のみの利用が可能なデータなどがあります。
(3)データ設計と広告商品化の支援
データ連携の技術提供だけでなく、広告商品化のためのデータ設計を支援します。どのデータをどう分類・整理して広告商品に活用するかの戦略立案、国内SSP初となるIAB公認カスタムタクソノミーを活用した標準化、ファーストパーティデータとプライベートマーケットプレイス(PMP)を組み合わせた広告パッケージの企画などを行います。
具体的な活用事例を3つのユースケースで紹介
本サービスにより、以下のようなファーストパーティデータ活用が可能となります。
ユースケース1:ニュースメディアにおける会員データ活用
会員属性データと記事閲覧履歴を組み合わせたPMPパッケージの開発により、ターゲティング精度を高めることで、従来の一般的な広告枠と比較して高単価での販売が期待できます。
ユースケース2:メディアのコンテンツ情報を活用
乗換検索の検索条件や、天気予報、災害・紫外線等の各種気象情報、ユーザーの検索キーワードなど、メディアが持つ独自のコンテンツの情報を活用することで、今までにない広告商品を開発することが可能です。
ユースケース3:ECメディアにおけるユーザー行動や購買データ活用
商品閲覧履歴や購買データを基にしたオーディエンスセグメントを作成し、関連性の高い広告配信を実現することで、より購買行動を推進する広告商品を提供します。
国内SSPとして先駆的なPrebid.js活用ノウハウを蓄積
Ad Generationの強みとして、早期からPrebid.jsの本格実装を進め、豊富な活用ノウハウを蓄積していることが挙げられます。実装から販売までの一貫した伴走支援として、技術提供にとどまらず、ビジネス設計から販売まで伴走します。また、国際標準への準拠として、国内SSP初となるIAB公認カスタムタクソノミーを取得し、グローバル標準に対応しています。
Ad Generationは、ファーストパーティデータを活用した具体的な広告商品の提供を進めており、現在、複数のPMPパッケージの開発を進めており、順次リリースを予定しています。
Supership株式会社 広告プロダクト統括部 部長 赤津安昭氏は次のようにコメントしています。「多くのパブリッシャー様がファーストパーティデータの活用方法や広告商品化の方法に悩まれています。Prebid.jsを上手く活用し、実装から収益化まで一貫して支援することで、この課題を解決します。我々は技術ベンダーではなく、パブリッシャー様と共に成長する伴走パートナーとして、ファーストパーティデータの価値最大化を実現してまいります」