広済堂グループの株式会社広済堂ネクスト(東京都港区、代表取締役社長・常盤誠氏)は2026年9月1日、出版社向けデジタルショートラン印刷サービス「DSRサービス」の本格始動にあたり、さいたま工場(埼玉県さいたま市)で起動式を開催しました。
当日は朝日新聞出版、インプレス、NHK出版、オーム社、オレンジページ、Gakken、翔泳社、スクウェア・エニックス、西東社、ピーエイチピー研究所の出版社10社が参加し、サービス概要の説明や印刷・製本設備の稼働の様子が公開されました。
DSRサービスは「必要なときに、必要な量を、適正なコストで生産する」を掲げ、在庫を前提としない出版計画や、販売動向に応じた柔軟な重版判断を支援するサービスです。近年の出版業界では在庫や返本リスクの増加に加え、少部数の重版・再版における採算確保が課題となっており、品切れによる販売機会の損失や改訂・仕様変更への迅速な対応も求められていました。
サービスの特長は、独自の「パック方式」による小ロット生産です。複数タイトルをまとめて生産することで、100~1000部程度の少部数印刷に対応します。重版や追加生産の際は最短48~72時間で出荷でき、品切れによる販売機会の損失低減を図ります。加えてWEB発注システムにより、見積、入稿、受注、進行管理、納品までをオンライン上で完結できる点も特徴です。

広済堂ネクストは1949年の創業以来、印刷事業を祖業としており、1970年には日本初のコンピュータ組版会社を設立するなど出版印刷を中核事業としてきました。同社執行役員の林氏は、10年以上培ってきたデジタル印刷技術を活用し、出版社と共創しながら業界課題の解決につながるサービスを提供していく考えを示しています。起動式では参加出版社から導入検討の背景や期待する効果についてコメントが寄せられ、新たな供給モデルの可能性をめぐる意見交換が行われました。



