Business Insider、The Economist、The Daily Beast、Ad Age、Tech Crunch……サブスクリプションでコンテンツを提供するそうそうたるプレミアムメディアがそろって採用しているソリューションがあります。それが「Piano」(ピアノ)です。メディアに特化したサブスクのプラットフォームとして多くのプレミアムブランドに鍛えられてきたこのツールの日本総代理店になったと2019年2月末にある企業が発表しました。

その名は株式会社キメラ。キメラは2019年1月に記事コンテンツのエンゲージメント分析ツール「Chartbeat」の総代理店になったことも明らかにしています。

キメラが「Piano」や「Chartbeat」の日本総代理店としてパートナーシップ契約を締結したことにどのような意味が込められているのか。同社で取締役COOを務める大東洋克氏にお話を聞きました。

大東 洋克 株式会社キメラ取締役COO
2002年GMOインターネット株式会社入社。アクセス事業本部長、ドメイン事業本部長、IxP事業統括本部長を経て、2009年にGMOドメインレジストリ株式会社を設立、同社常務取締役に就任。2013年に独立、国内外のスタートアップの事業支援に携わる。2018年に株式会社CAMPFIREに入社。2019年3月にCAMPFIRE取締役COO就任、CAMPFIRE事業、金融事業および海外事業を統括。2019年より株式会社キメラ取締役COOに就任し、パブリッシャー、メディア向けの事業推進を統括。

―――キメラについて教えてください

元々はスタートアップへの投資やインキュベーションを推進する目的で設立した会社です。そこから海外のソリューションとも縁ができ、複数のソリューションを海外から導入して日本で展開してきました。現在はメディアのビジネスをサポートする取り組みをメインとしています。

―――どうしてメディアにフォーカスを?

私自身が好きだからというのが大きいかもしれません(笑)。メディアに携わってきた歴史も長いです。それから、自分自身はビジネス開発をずっとやってきたのですが、メディア企業にはこういうビジネス開発という職種が無かったりします。良いコンテンツを作って、それを流通することはできるのに、ビジネス観点でそれをドライブしていく人材がいない。非常にもったいないことです。キメラはそこをサポートしていく会社になりたいと思っています。まずは「Chartbeat」と「Piano」という素晴らしいソリューションの日本総代理店となりましたが、ツールだけでなく、これを上手く活用していくためのサポートや人材を厚くそろえていきます。

―――具体的にはどのようなサポートを考えられていますか?

まず「Chartbeat」で言えば、非常に高性能なエンゲージメント分析ツールで、メディアの状態をリアルタイムで知ることができる「ダッシュボード」、詳細な分析結果を取得できる「レポーティング」、記事タイトルのA/Bテストが容易にできる「ヘッドライン・テスティング」など様々な機能があります。これらを通じて、単にPVを出しているだけでなく、メディアにとって本当に価値のあるエンゲージメントが高い記事を導き出してくれます。

ただ、これらの機能をきちんとメディアの業務に組み込んでいくのは中々大変ですし、そもそも分析の担当者がいない、やったことがない、といった悩みを持たれているケースが多いです。そこを、我々としても分析の専門家を雇いましたので、サポートをしていき、きちんとツールの威力を活かせるようにしていただく、ということです。

―――「Piano」も同様でしょうか?

基本的には同じですね。「Piano」は手前味噌ですが、非常に優れたツールです。開発上の実装は、JavaScriptのコードを数行、サイト上に組み込んでいただくだけです。ペイウォールの設置、会員システムの導入、決済システムへのつなぎ込みが管理画面上から簡単に設定して導入できます。非ログインユーザーには本文を隠してログインや購読申し込みを表示、購読ユーザーがログインしたらコンテンツを表示する、という一般的なサブスクであれば瞬時に出来き上がると言っても過言ではありません。

ただ、サブスクはメディアが取り組むべき大きな仕事の、ほんの一部でしかないと考えています。というのは、読者がメディアに何を求めているのか、それに対してどうメディアは向き合うのか、どうメディアと読者の関係性を構築していくのか、そういう大きな絵の一部として、ペイウォールや課金という要素があるに過ぎないからです。全体像が描けてないのに、サブスクの課金システムだけ入れても、機能するはずがありません。

ここもじっくり描いていく必要がありますが、ここについてもキメラはきちんと中に入ってサポートをしていくつもりです。

もちろん狭義のサブスクの仕組みについても、ユーザーの訪問頻度に基づくレコメンデーションや、キャンペーンのA/Bテスト、複数の価格設定のテスト、などすでに欧米の数多くのメディアでの実績があります。このノウハウを生かしながら実装するお手伝いができます。

―――メディアがどのようなコミュニティを築いていくかというプランニングが必要だと

その通りです。そこから考えないと、ビジネスだけ考えても結果に繋げるのは難しいでしょう。まず全体戦略があって、達成手段の一つとしてサブスクがあるはずです。

―――「Piano」の日本での反響はいかがでしょうか?

非常に大きな反応がありました。既に複数のメディアと導入に向けた取り組みを開始しています。読者から直接お金をいただくモデルですので、一般紙よりも専門分野に特化したメディアや雑誌からの反響が特に大きいように思います。

メディアに特化したサブスクリプションプラットフォーム「Piano」とは?

「Piano」はメディアに特化したサブスクリプションのプラットフォーム。冒頭でも紹介したように、欧米の主要パブリッシャーが軒並み採用し、サブスクリプションへとビジネス全体を大きく変えようとしています。10年以上かけて、これらのメディアへの適用で培われてきた実践的な機能とノウハウの結集が「Piano」の強みと言えます。

「Piano」の特徴を挙げるとキリがありませんが、最も大きいのはオールインワンパッケージであること。メーター制や検索・ソーシャルメディア流入、アドブロッカー有効状態に応じたコンテンツ閲覧制御、ユーザーのエンゲージメントに合わせた無料ID獲得やサブスクリプションプラン提案を柔軟に設計できる「Composer」、ユーザーのIDとサブスクリプション契約管理を司る「ID」、プロモーションコードや期間限定オファーなどを含めた柔軟な課金プラン設計と決済機能を提供する「VX」、ユーザーごとにカスタマイズした自動メール送信と記事レコメンドが実現できる「ESP」の4つの機能で、マーケティング部門主導でサブスクリプションに対応したメディアを構築できます。

「Piano」のブログでは最新の事例や情報を掲載していますので、併せてご覧ください。

【4月特集】サブスクリプションはメディアをどう変えるか?

4月特集に合わせて、オフラインイベント「Media Innovation Meetup #3 サブスクリプションはメディアをどう変えるか?」を4月17日(水)に開催します。

特集に登場するサブスクリプション総合研究所の宮崎琢磨 代表取締役社長、キメラ/CAMPFIREの大東洋克取締役COO、そしてメディアコンサルタントとして世界のメディア事情に詳しいソーシャルカンパニーの市川裕康氏にも世界のメディアのサブスク事情についても解説いただきます。

終了後には軽食と飲み物を用意した懇親会も実施します。

■概要
日時 2019年4月17日(水) 19:00~22:00
会場 〒160-0004 東京都新宿区四谷3-9 第一光明堂ビル 9F TIME SPACE 四谷 ※四谷四丁目駅から徒歩2分
主催 株式会社イード

■スケジュール
18:30 開場
19:00 開演、主催者挨拶
19:05 各登壇者からプレゼンテーション
    株式会社ソーシャルカンパニー 代表取締役/メディアコンサルタント 市川裕康氏
    ビープラッツ株式会社 取締役副社長 宮崎琢磨氏
    株式会社キメラ/株式会社CAMPFIRE 取締役COO 大東洋克氏
20:05 パネルディスカッション
21:00 懇親会
    軽食とドリンクを用意します
22:00 終了

席に限りがございますので、Peatixより是非早めにお申込みください。