「ウォール・ストリート・ジャーナル」のサブスクが200万人を突破、NYTより順調と主張

ニューズ・コーポレーションは、傘下のダウ・ジョーンズが発行する「ウォール・ストリート・ジャーナル」のデジタルサブスクリプションが200万人を初めて突破したと発表しました。2019年第2四半期(10-12月)の3ヶ月間で、購読者数が13%増加したとのこと。

プレスリリースは同じくサブスクリプションを強化する「ニューヨーク・タイムズ」を意識した記述が目立ち、ニューズ・コーポレーションのロバート・トムソン氏は「この四半期でニューヨーク・タイムズの1%に比べて、ダウ・ジョーンズは4%の増収を果たしました。ダウ・ジョーンズは既に61%の収益がデジタルからで、これはニューヨーク・タイムズを遥かに上回る規模です」とコメント。ウォール・ストリート・ジャーナルでもデジタルが57%を占めていて、ニューヨーク・タイムズは44%です。広告売上も伸びているようです。

コンテンツ面ではSpotifyで9月から配信開始した「The Journal,」が既に2000万ダウンロードを突破したとしています。

「真実に基づき、公平で、深いジャーナリズムによって、ダウ・ジョーンズやジャーナルは購読者数、収益ともに順調な成長を続けています。これは私達の発行物やプロダクトが広く受け入れられていることを示します」とトムソン氏は述べています。

また、同氏はプラットフォームの競争から利益を受け始めているとコメント。「アップルやフェイスブックとの取引は利益をもたらし始めていて、私達はニューズ・コーポレーションの高度な専門家によって生み出されるプレミアムなジャーナリズムへの敬意を歓迎します」

また、ダウ・ジョーンズが提供するサブスクリプション全体では350万人を突破。情報配信サービスが堅調に伸びているほか、リスク&コンプライアンス関連のビジネスは20%を超える伸びを記録しているとのこと。バロンズのサブスクリプションも61万5000人となり、1年間で8%増加したとしています。

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【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

デジタルメディアの生き残りを賭けた戦略の中で世界的に注目を集めているサブスクリプション。月額の有料購読をしてもらい、会員IDを軸に読者との長期的な関係を構築。ウェブのコンテンツだけでなく、ポッドキャストやニュースレター、オンライン/オフラインのイベント事業などメディアの立体的なビジネスモデルをサブスクリプションを中核に組み立てていく流れもあります。

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Manabu Tsuchimoto
Manabu Tsuchimoto
デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。

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