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フランス規制当局、グーグルに対してパブリッシャーに金銭補償するよう命令

EUは、2019年4月17日にデジタル時代に対応する新たな著作権指令(加盟国にこれに沿った立法を求めるもの)を出し、フランスは7月24日にいち早く公布し10月24日に施行させました。

この著作権指令は幾つかのポイントを含みますが、メディア業界においては、新聞社やニュースメディアが提供する記事について、見出しや抜粋であっても利用には著作権者との契約が必要で、対価を支払うように求めています。これはグーグルのような検索エンジンを直接的なターゲットとしたものと考えられてきました。

駐日欧州連合代表部は著作権指令について以下のようにまとめています。

Google、Yahoo!、AOLなどのオンラインサービスプロバイダーが新聞や雑誌の記事を使用する際、記事の発行元が報酬を受けられる新しい権利。例えば、「Googleニュース」で記事が使われた場合、発行元はその記事使用料を要求できる

・音楽や映像の制作者、著作権管理団体といった権利保有者の立場を強化。例えば、ユーザーがアップロードしたコンテンツについて、権利保有者は不当利用だとしてその内容を載せたコンテンツプラットフォーム側と交渉したり、報酬を要求したりできる

・作家やジャーナリスト、音楽家、俳優など、個々のクリエーターに対して公正な報酬を保障する

対してグーグルは、検索は金銭的な取引ではなく、関連する適切なコンテンツを掲載することのみで成り立っていると指摘。メディアに対しても膨大なトラフィックを提供していて、引いては大きな収益をもたらしていると反論。メディアのコンテンツを除外すれば大きな損害が発生すると述べていました

フランスの規制当局(The Autorité de la concurrence)によれば、法律の施行後にグーグルは、金銭的な保障なしにライセンスを許諾しなければ各種サービス(検索、ニュース、ディスカバー)からメディアのコンテンツを取り除くと表明。トラフィックをグーグルに依存する各社はなすすべなくライセンスに同意したということです。また、以前よりも不利な条件を受け入れるよう誘導されていたとも指摘しています。

こうした状況に対して、出版業界の労働組合と、業界団体は合同で2019年11月に規制当局に対して、グーグルの行為を摘発するように求めていました。

規制当局は各プレイヤーからのヒアリング調査等を実施した上で、3月9日にグーグルの行為は支配的地位の濫用に当たり、報道に対して深刻な損害を与えていると判断。グーグルに対して3ヶ月以内にメディアと誠意を持って交渉に当たるよう暫定措置を命じました。交渉では法律の施行に遡って補償を行うよう求めています。また、本命令に対する遵守状況を報告するように求めています。

さらに暫定措置では、交渉期間中にそれらのメディアのコンテンツが差別的な取り扱いを受けないように、現状の表示方法を維持し、インデックスやランキングについても影響を与えないようにと指摘されています。

グーグル検索はフランス国内でも9割のシェアを持っているということです。

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Manabu Tsuchimoto
Manabu Tsuchimoto
デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。

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