ロサンゼルス・タイムズはいかにバーチャルイベントを成功させたか・・・シンプルな構成とアクセスのし易さがカギ

ニュースルームが収益を上げるための戦略を紹介するBetterNewsは、地方紙ロサンゼルス・タイムズ(LAタイムズ)へインタビューを行い、パンデミック下でどのようにバーチャルイベントを成功させたかを掲載しました。

新型コロナウイルスにより年間90に及ぶイベントが中止に追い込まれた同紙では、ブッククラブイベントのバーチャル化を起点として、イベントのバーチャル化に積極的に取り組みました。その結果、今では10万人の視聴者を獲得できるまでになったようです。同紙によると、次に何がくるかが予想できるシンプルで一貫したイベント構成と、どのようなプラットフォームからでも、かつ配信後いつでも視聴できるアクセス性が重要であると述べています。

パンデミックによるバーチャルイベント導入

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多くの企業と同様、LAタイムズも新型コロナウイルスによって、計画していたイベントを中止せざるを得ませんでした。15万人を動員する「Festival of Books」や2年前から開催していた「L.A. Times Book Club」のチケット売上は同紙の収益に大きく貢献しており、大きな打撃となったようです。

このような状況下で、同紙は直ちに行動を起こしました。まず、第一に考えたことは「L.A. Times Book Club」の存続であったと言います。中心となったのは、オーディエンス・エンゲージメント・ディレクターのSamantha Melbourneweaver氏と、ブッククラブ・エディターのDonna Wares氏で、デイリーニュースのスタッフを引き抜くなどしてバーチャルイベント専門のチームを結成しました。最初のイベントを無事に終えたあとは、他のブッククラブイベントをはじめとして、できる限り多くのイベントをバーチャル化していくことになりました。同紙のイベントでは、著名な作家に対して参加者が直接質問できることを特徴としており、オバマ元大統領もゲストとして参加したことがあるようです。

バーチャルイベント成功のカギ

多くのバーチャルイベントを手がけ、成功に導いた同紙は、インタビューの中で成功のカギを語っています。

まず、シンプルで一貫性のあるイベント構成が重要であると述べています。その理由は、視聴者がイベントの流れを常に頭の中に描き、次に何がくるかを予想できるようにするため、ということのようです。具体的な構成として、スタッフがホストを務め、スペシャルゲストが自宅からZoomで参加し、読者からの質問に答える、という流れでイベントが開催されてきました。また、シンプルさも非常に重要な要素であり、多くのトピックスを入れ込むのではなく、事前通知した内容をじっくり掘り下げることが視聴者に求められていると言います。

次に、重要な要素の一つにアクセス性を挙げています。バーチャルブッククラブイベントでは、視聴者はYouTube、Facebook、Twitterなど好きなプラットフォームで視聴できるようになっており、見逃したユーザーに配慮して後からも視聴できるようにもなっているそうです。この理由には2つあり、視聴者が個人の都合に合わせて参加できるようにしつつ、他人と容易に共有できるようにするためと、イベント終了後にも視聴数を増やすためです。

ほかには、イベント前にプレビュー資料や特集記事など関連コンテンツを用意することや、イベント後に視聴者に対してアンケートを実施し、その結果を次のイベントに反映させることが述べられています。また、イベント出演者に台本に近いイベント資料を用意しておくなど綿密な計画とリハーサルも重要であると言います。

教訓と今後の課題

これまでのバーチャルイベントを通じて得られた教訓についてもインタビューで述べられています。昼間のイベントが好まれず、気取ったタイトルも好まれないことが、企画を通じて分かったようです。また、退屈なホストや緊張したゲストもイベントを台無しにする要素の一つであると言います。また、予想外であったこととして、トピックス一つ一つに対して視聴者は深く掘り下げたいという気持ちが強いことを挙げています。最後に今後の課題として、いかにイベントで収益を上げるかを挙げており、チケット販売、スポンサーシップ、補助金を合わせた収益を形成したいと述べています。また、対面とバーチャルのハイブリッド型のイベントも企画しているよ

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