文脈に沿った広告掲載で広告が記憶される可能性が最大40%向上・・・IASの調査

Integral Ad Science(IAS)は、広告でのコンテキスト(文脈)の重要性に関する最新の生体指標解析研究の結果をまとめた「The Context Effect」を発表しました。(こちらから詳細レポートをダウンロード可能)

研究は、 デジタルメディアクオリティー関連ソリューションを提供するIASが、ニューロマーケティングやニューロアナリティクスのソリューションを提供するNeuro-Insightと共同で実施。広告の記憶されやすさに、コンテキストが大きく影響していることがわかりました。

最新の神経科学や脳データの計測解析技術を活用し、これまでの消費者の嗜好に関する調査データの枠組みを超え、脳がどのようにコンテキストに沿った広告に反応しているかについて調査しており、広告の記憶の想起や反応はウェブページのコンテキストによって大きく左右されることが具体的に示されました。

今回の調査であるThe Context Effectでは、消費者が3種類の異なるコンテキストマッチ型のコンテンツを評価しました。

適切な位置に配置された広告は記憶されやすい
自動車コンテンツの近くに自動車広告を表示するなど、広告を周囲のコンテンツに沿って適切な位置に配置した場合、キーメッセージ、CTA(行動喚起)、ブランド要素といった実用的な情報の記憶を司る脳の活動が23%高くなりました。広範なテーマや通底するストーリー、映像・音声コンテンツなどの全般的な記憶も27%アップしています。

情報広告は記事のキーメッセージとマッチしているものが最も効果が高い
調査では、情報広告を記事のメッセージとマッチさせると、マッチさせない場合と比較して詳細記憶が36%アップ。特に消費者の行動を喚起する行動喚起を含む広告活動で重要になる非常に強力な詳細記憶の反応が創出されることが示されました。

感情に訴える広告はコンテンツのテーマに合わせると効果が高い
感情記憶や特定の感覚に訴え、消費者の全般的なブランド認知を目指す広告は、夏がテーマの広告を夏に関するコンテンツと合わせて表示するなど、同じテーマの記事と合わせて配置すると最も効果が高くなりました。感情に訴える広告では、テーマに沿った記事内に表示されたものと沿わない記事内に表示されたものを比較した際に全体記憶が40%高くなっています。

消費者は広告をオンライン体験の一部と見なしている
63%の消費者が広告をインターネット閲覧の一部と認識し、目障りなもの、注意をそらすものとは考えていません。広告を見ずに飛ばしてスクロールダウンするという回答は36%でした。

こうした結果から、コンテキストに沿った戦略を採用するとブランドがより記憶されやすく、消費者の好ましい感情的な反応が促されることがわかりました。

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