株式会社カカオジャパンが欧州でウェブトーン事業を展開することになりました。11月11日に「カカオピッコマ」に社名変更し、日本だけでなく欧州なども含むカカオグループのグローバル戦略の一翼を担う会社となります。
同社は9月に、欧州法人「ピッコマヨーロッパ」を設立済みとのことです。年内にフランスで「ピッコマ」のサービスを開始する予定。フランスの現地漫画のデジタル化(ウェブトゥーン化)などを進め、欧州でのWebtoonビジネスを開拓する方針です。
欧州進出の理由について、発表資料の中でカカオジャパンの金代表は「欧州のマンガ市場でも最近デジタル化が進みはじめている。フランスはヨーロッパのコンテンツ市場の中心地で、全世界のプラットフォーム企業の注目を集めている。日本でピッコマをアプリを発売、成功させた経験と積み重ねてきたノウハウをもとに、フランス市場でもピッコマのビジネスモデルを定着させ、デジタルコミックの総合プラットフォームに育てていくとともに、カカオグループのグローバル進出の土台を築いていく」と説明しています。
カカオジャパンは、今年に入って東京に制作子会社「シェルパ(SHERPA)スタジオ」を設立。また、ソウルにも同様の制作会社「スタジオワンピック」設けています。独自スタジオを通じてWebtoonオリジナルコンテンツの制作力を強化しています。
なお、調査会社App Annieの調査でピッコマは、2020年7月以降、日本国内のマンガアプリサービスの(App Store(ブックカテゴリ)とGooglePlay(コミックカテゴリ)の合計)売上ランキング1位を確保し続けています。10月1日に累計ダウンロード数3000万件を突破したばかりです。

11月4日に発表したグループの第3四半期決算資料によると、ピッコマアプリの第3四半期の売上は前年同期比63%増の1171億ウォン(約110億円)です。20年の売上は日本円で約370億円ですが、現地の毎日経済新聞などは、ピッコマジャパンの売上がすでに500億円を突破していると報じています。

また、5月には、Anchor Equity Partners (Asia) Limitedから、合計約600億円の資金調達をおこなうことも発表しています。