サブスクリプションの収益管理とデータ分析を行うマザー(Mather)は、2020年における地方メディアのデジタルサブスクリプションが前年比50%増となり、パンデミックやその他の主要ニュースにより大幅に増加したことを発表しました。
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地方メディアのデジタルサブスクリプションの増加
北米の主要ニュースメディアの購読データを扱うコンサルティング会社「マザーエコノミクス」(Mather Economics)は、あらゆる規模の138のメディア市場における報道機関を分析しました。分析の結果、2020年11月までの1 年間にデジタル発行部数は51.2%増加し、印刷部数は12.9%減少したことがわかりました。また、2020年に開始されたすべてのサブスクリプションのうち25.6%がデジタルであったことが明らかになりました。同社は、2020年のデジタルサブスクリプションの増加が、前年よりも大きいと発表しています。
主要ニュースメディアのデータはその傾向を裏付けており、米国最大の地方ニュースメディアであるガネットは、2020年の第3四半期に有料かつデジタルのみのサブスクリプションが前年比31.1%増の約100万人に到達したと報告しました。米新聞社のトリビューン・パブリッシングは、デジタルサブスクリプション会員数が第3四半期末に42万7千人に達し、前年の31万4千人に比べて36%増加しました。米日刊紙のロサンゼルス・タイムズは、有料かつデジタルのみのサブスクリプション会員数が、2020年1月時点で16万8千人でしたが2020年12月には25万7 千人に達し、11か月で52.8%増加しました。
2021年の課題
デジタルサブスクリプション会員数が増加するなか、「購読者の維持」「メディアの規模」「新規会員獲得にかかる時間」「従業員数に影響を受けない経営」などが2021年の課題と考えられています。