B2B SaaSのグローバル企業であるadjust株式会社(以下、アジャスト)が、世界の主要市場における2020年のストリーミングの利用状況をまとめた「モバイルストリーミングレポート 2021」を発表しました。
調査対象は、日本、米国、英国、ドイツ、トルコ、シンガポール、韓国、及び中国の16歳以上の消費者8,000人です。
目次
ソーシャルディスタンス以降にストリーミングの利用が以前と同等又はそれ以上に増加

本調査の対象8ヵ国の消費者の84%が、ソーシャルディスタンスが始まって以降、それ以前と同等又はそれ以上の量のコンテンツをスマートフォンでストリーミングしていると回答。そのうち52.5%の消費者が、ロックダウン以降、より多くの動画コンテンツをストリーミングしていると回答しました。
具体的には、スマートフォンを使ったストリーミングの頻度が最も高かったのは中国(93.8%)とトルコ(91.9%)で、毎日~週1回の頻度でストリーミングをすると回答しています。その一方で、米国は69.4%、日本は57.2%、英国は45.7%に留まっています。
ユーザーの世代別のストリーミング習慣では、55歳以上でスマートフォンを使って毎日~少なくとも週1回ストリーミングをしているユーザーは、中国では約90%、トルコでは88.9%と高い割合を示しているのに対し、日本の55歳以上のユーザーでは半数以上がストリーミングの使用経験がないと回答しています。
ストリーミング時間は全世代でセッションあたり1時間以上、日本では平均約73分

モバイルストリーミングの最大ユーザーはミレニアル世代で、視聴時間(アプリ滞在時間)が最も長いユーザー層でもあります。視聴時間は平均90分(94.2分)以上で、それに続くZ世代では87.6%となっています。
55歳以上のユーザーは視聴時間が短いと予想されていましたが、結果は平均65分となり、この層でもストリーミングを利用する時間が増えていることがわかりました。
国別では、モバイルストリーミングの視聴時間が最も長かったのは韓国(98.4分)で、トルコ(94分)が続き、日本では約73分という結果でした。
全回答者の76%、日本の67.6%がテレビ視聴中にスマートフォンを使用

本調査では、コネクテッドTV(CTV)の台頭により、番組視聴中に2台目のデバイスを使用する習慣に着目。平均して全回答者の76%以上がテレビ視聴中にスマートフォンを使用していると回答しました。最も顕著なのはシンガポールと中国(どちらも85%)で、米国(83%)がそれらに続きます。日本では67.6%と比較的この傾向が低いことがわかりました。
2台目のデバイスを使う習慣を活用することで、広告主はテレビ広告で行動喚起を促し、QRコードを使ってアプリをダウンロードするなどのアクションをユーザーにモバイルで促すことが可能に。本報告書では、これにより、2台のデバイスを使ってまったく新しい、インタラクティブなブランド体験を提供できると提言しています。
■調査の概要
調査機関:Censuswide社
調査対象:日本、米国、英国、ドイツ、トルコ、シンガポール、韓国、及び中国の16歳以上、合計8,000人
調査期間:2020年11月6日~2020年11月10日(英国、ドイツ、トルコ、日本、シンガポール、韓国、中国)、2020年9月23日~9月29日(米国)