大日本印刷株式会社（DNP）は、米国のLotame（ロタメ）社と株式会社ゲシェルと連携し、サードパーティークッキー（以下、クッキー）に依存しないターゲティング（追跡型）広告の配信・分析サービスの提供を国内で2023年5月25日に開始しました。
改正個人情報保護法や改正電気通信事業法等により、プライバシー保護の観点からクッキーの利用が制限され始めており、2024年後半には全面的に廃止される予定です。
Lotameが提供するサービスは、ユーザー個人の閲覧履歴を追跡せずに、Webサイト来訪に関わる各種データの関連性を推定して統合することで、ユーザーの人物像を想定できるため、クッキーを使わずに、ターゲティング広告の配信や来訪ユーザーの分析が可能になります。
提供を開始した配信・分析サービスでは、個人情報や、個人情報に関連する情報を用いないため、よりセキュアな状態での広告配信が可能です。情報収集に関するユーザーからの同意を得る方法は、事前承諾に加え、通知・公表などにも対応します。すでにクッキー利用が廃止されたApple社のWebブラウザー・Safariでの利用にも対応。今後廃止予定のWebブラウザーでの利用も可能となる見込みです。
また、ユーザーのWebサイト閲覧履歴を追跡せずに、ユーザーが提供を許諾した各種データから情報を統合し、仮想ユーザーのIDを生成します。従来のクッキーを用いた配信のように、想定した見込み顧客へ広告を配信することが可能です。さらに、Webサイトにタグを設置することで、Webサイト来訪ユーザーの情報を分析。IDごとに当てはまる「属性」を推定します。
DNPはLotameとともに、クッキーに依存しない広告商材やWebサイト来訪ユーザー分析のほか、企業等が保有するファーストパーティーデータ強化のメニューを開発・提供していく予定です。DNPは今後、ポストクッキー商材を含め、新しい顧客データ分析基盤の開発も検討していきます。
