REVISIO株式会社は、国内の広告主各社と「テレビスクリーン測定ワーキンググループ」を発足させることを発表しました。本取り組みは、テレビデバイスやストリーミングサービスの進化により複雑化するテレビ視聴習慣に対応し、テレビスクリーンの測定基準確立に向けた議論を進めるためのものです。
2024年3月にREVISIOが発表した「コネクテッドTV白書」によると、テレビスクリーン視聴時間の24%が、すでにコネクテッドTV(CTV)であることが明らかになっています。広告業界ではCTVへの注目度が高まっている一方で、CTVを含めたテレビスクリーン広告を正しく評価・分析するための共通指標が確立されていないのが現状です。

このような背景から、次世代のテレビスクリーン測定におけるスタンダードを確立することを目的に、本ワーキンググループが発足しました。趣旨に賛同する各企業のマーケターが参加します。ワーキンググループは2024年12月から2025年1月にかけてワークショップを開催し、実際の視聴データをもとに研究を深める計画です。
REVISIOは、家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンへの「アテンション(注視)」を計測することに取り組んでいます。同社の代表取締役社長である郡谷康士氏は、「CTVの台頭により旧来のテレビとデジタルの対立軸が崩れ、複雑化した視聴環境の実態をどのように把握して対応していくのかが、業界を横断した大きな課題となっています」と現状に言及。「測定基準を示すことにより、視聴者・メディア・広告主とそれに関わるすべてのステークホルダーの皆様へ新たな価値提供をご提供できるものと期待しております」とコメントしています。
ワーキンググループによる研究の結果は、2025年3月に発表する予定です。また、本グループは業界団体との連携も図り、広告主企業の課題解決だけでなく、国内のテレビスクリーン広告市場の活性化に貢献することも目指すとしています。テレビ広告業界にとって、より精緻な視聴データの活用と効果測定が可能になる新たな指標の誕生が待たれます。