博報堂とアイリッジは、デマンドチェーン・顧客接点変革に向けた協業拡大に向けて資本業務提携を締結しました。同時に、アプリ開発を中心としたデマンドチェーン・顧客接点の変革業務を行う合弁会社の設立も決定しています。新会社の設立時期は、2025年2月となる予定です。
両社が立ち上げる新会社では、博報堂が持つ生活者接点全体をデザインするクリエイティビティと、アイリッジが持つ大型アプリ開発の遂行力を掛け合わせて多様な顧客接点開発を行います。これにより、生活者データ基盤が幅広い顧客接点の価値を高め、デマンドチェーン変革を加速させることが期待されています。

新会社の主な事業内容としては、オウンドアプリ開発を中心とした顧客接点開発業務が挙げられます。具体的には、ビジネスデザイン、マーケティング、プロジェクトマネジメント、プラニング&コンサルティング、エクスペリエンスクリエイティブなどの機能を実装する予定です。

また、資本業務提携の一環として、アイリッジは第三者割当増資により、博報堂に対してアイリッジの普通株式142,100株(発行済株式総数の1.87%相当)を割り当てます。
今回の提携は、アプリ開発市場の成長や、AIのような新技術の台頭を背景として結ばれました。また、アプリが生活者データ蓄積の拠点となることから、CRMや各種システム開発、データ利活用を含む魅力的な周辺市場の存在も大きな要因となっています。
博報堂は、これまで企業のアプリを中心としたオウンド開発領域における構想、開発、グロースをサポートするプログラムを提供してきました。今回の提携により、アイリッジのシステム実装力を活用できるようになり、顧客接点の変革をワンストップで行う大規模開発の支援が提供可能となります。
両社は、戦略や成長の方向性が共通していることから、提携によるシナジーを見込んで今回の提携に至りました。博報堂グループは、マーケティングビジネスの構造改革を推進し、購入体験を全方位でデザインする事業変革パートナーへと進化することを目指しています。
一方、アイリッジはデジタル領域や生成AIを活用した新たなDXサービスの提供にも事業を拡大し、各領域におけるパートナーとの積極的な関係強化を行う方針です。双方の強みを合わせることにより、顧客接点の変革に取り組むクライアント企業に対する強力なサポートの提供が期待されます。