北陸朝日放送(HAB)とファミリーマート店内のリテールメディアを運営するゲート・ワンは、2025年5月13日から6月9日までの約1ヶ月間、北陸エリア3県(石川県・富山県・福井県)のファミリーマート店内に設置された「FamilyMartVision」でローカルコンテンツの配信実証実験を実施します。
本実験は、地域のテレビメディアとインストアメディアがそれぞれ持つ地域への「リーチ力」を掛け合わせることで、日常生活の中でのメディア接点を拡充し、情報を届ける新しい形のローカルマスメディアを目指す試みです。
期間中、HABが制作するローカルコンテンツをファミリーマート店内のデジタルサイネージで放映することで、買い物客に地域情報を届ける新たな情報接点を創出します。両社はHABのサーバーとゲート・ワンのCMS(コンテンツ管理システム)をAPI連携させ、効率的なコンテンツ配信の仕組みを構築しています。
本プロジェクトでは、インストアメディアでのローカルコンテンツの受容性や視聴効果を検証するとともに、TVとリテールメディアを連携させる可能性についても共同で探っていく方針です。
地方テレビ局にとって、従来の放送枠を超えた視聴者接点の拡大は重要な課題となっています。一方、コンビニエンスストアは地域住民の日常生活に密着した場所であり、そこに設置されたデジタルサイネージは新たな情報発信の場として注目度が上がっています。
メディア環境が多様化する中、今回の実証実験は地域メディアの新たな展開モデルとして注視する必要がありそうです。実験結果によっては、他地域への展開や常設化の検討が行われる可能性があるでしょう。