ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」は、2025年にTikTokで最も人気を集めたアーティストや楽曲、音楽トレンドを選出する「TikTok Year in Music 2025」をグローバルで発表しました。2025年に日本で最も人気を集めた楽曲を選出する「TOP SONG JAPAN 2025」は、超ときめき♡宣伝部の「超最強」に決定しました。
TikTokは、音楽カルチャーの発信地として2025年も数々の世界的な音楽トレンドを生み出してきました。TikTokをきっかけに広がり、各国の音楽チャートで注目を集め、世界中で親しまれるようになった楽曲も数多く生まれています。また、グローバルで月間10億人を超えるユーザーが集うTikTokのコミュニティは、今年も音楽がTikTokから始まるという流れを示しました。
TikTok Global Artist of the Year:KATSEYE
TikTok Global Artist of the Yearに選ばれたのは、フォロワー数1,500万を誇るKATSEYEです。ロサンゼルスを拠点に、米国・韓国・スイス・フィリピン出身のメンバーで構成される、グローバルなガールズグループです。
2023年に結成しわずか2年。今年だけでTikTokでの楽曲の総再生回数が300億回以上を突破し、楽曲を使用した総投稿数が1,200万を記録しました。今年、初めてのグラミー賞で2部門にノミネートされたほか、12月18日(ロサンゼルス現地時間)に開催される「TikTok Awards」では、TikTok Breakthrough Artist of the Yearにもノミネートされています。
KATSEYEは今年、TikTokで、「Gnarly」をはじめ複数の楽曲で大きな注目を集めました。「Gnarly」はキャッチーな歌詞と、グループ自身が牽引したグローバルな振り付けトレンドにより大きく広がり、多くのユーザーに支持されました。このトレンドには、LE SSERAFIM、TOMORROW x TOGETHER、ENHYPENといったK-POPのトップアーティストに加え、Camila Cabelloも参加し、TikTokでの投稿数が240万件、総再生回数135億回を記録しました。これをきっかけに、同曲はKATSEYEにとって初のBillboard Hot 100入りを果たしました。
さらに「Gabriela」でも大規模な振り付けトレンドが生まれ、関連動画のTikTokでの投稿数が280万件、総再生回数が99億回を記録するなど、大きな広がりを見せました。その後、同曲はグローバルでヒットし、Spotify Global Top 50で7位にランクイン。さらにグラミー賞でBest Pop Duo/Group Performance部門にもノミネートされました。
また、KATSEYEはGapとのコラボレーションでも話題になりました。Kelisの「Milkshake」を使用した同社の広告で披露した振り付けがTikTokでユーザーによって再現され、コミュニティで投稿が広がったことで注目が加速しました。この関連動画は、Charli D'AmelioやSienna Maeによる投稿も含め、総再生回数1.51億回以上を記録しています。
KATSEYEは受賞コメントで次のように述べています。「TikTokで過ごしたこの一年は、本当に特別なものになりました。毎日応援してくれたEYEKONSのみなさんのおかげです。私たちの楽曲、瞬間、そして"カオス"を、みなさんが世界中に届けてくれました。このコミュニティの存在に、心から感謝しています。」
TikTok Global Song of the Year:Connie Francis「Pretty Little Baby」
1962年のリリースから60年以上を経て、Connie Francis「Pretty Little Baby」がTikTokで今年最も話題になった楽曲の一つとして、世界中の新たなファンを獲得しました。TikTokのコミュニティは、本楽曲を家族、ペット、カップル、花など、心温まる動画のBGMとして投稿に使用しています。楽曲の使用回数は2,840万回以上、楽曲を使用した投稿の総再生回数は686億回を突破しました。Kylie Jennerが娘のStormiと投稿した動画だけで1.32億回以上再生されています。
Connie Francisは1950~60年代に「Who's Sorry Now」、「Stupid Cupid」、「Lipstick on Your Collar」などのヒット曲で大きな成功を収め、Billboard Hot 100で初めて女性アーティストとして1位を獲得したアーティストでもあります。今回のTikTokでの広がりを受け、「Pretty Little Baby」はConnie Francisの楽曲の中で最もストリーミングされる曲となり、Spotifyでは1億3,000万回以上再生されました。今年はBillboard Global 200で5週間、UK Official Chartで4週間ランクインしました。
TikTokでの新たな盛り上がりにConnie Francis本人も大きな喜びを示し、2025年にはこの楽曲が話題になったことをきっかけにTikTokアカウントを開設しました。彼女がTikTokに初投稿した動画では、次のようにコメントしています。「1962年に録音した『Pretty Little Baby』が世界中でこれほど話題になっていることにとても驚いていますし、ワクワクしています。63年前に収録した曲が新しい世代に響いているなんて、本当に感動しています。ありがとう、TikTok。」
TikTok TOP SONG JAPAN 2025:超ときめき♡宣伝部「超最強」
超ときめき♡宣伝部の「超最強」は、キャッチーで前向きなメロディが国内外で大きな盛り上がりを見せました。TikTokでは、公式アカウントの投稿をきっかけに、Bメロの「スマホのカメラロールなんて」の振り付けがファンやクリエイターの間で話題に。多くのコラボ動画も誕生し、2025年11月時点の楽曲総再生回数は25億回を突破しています。「TikTokトレンド大賞2025」では、インパクト・ソング部門を受賞し、本企画「TikTok Year in Music 2025」では、「TOP SONG JAPAN 2025」に決定しました。
超ときめき♡宣伝部は受賞コメントで次のように述べています。「超ときめき♡宣伝部の超最強が、日本のTop Songs 1位にランクインしてとても嬉しいです!この曲は、令和の推し活ソングになっていますが、推し活をされてる方はもちろん、カップルの方などたくさんの方々にTikTokを通して見つけていただいたおかげで、注目してもらえる曲になったと思います!そして、可愛くて真似しやすい振付け、歌詞にも共感していただき、『超最強』を使用した投稿の総再生回数が25億回を超えました!こうして、TikTokでたくさんの方に知っていただけたおかげで、私たちはメディアに出演する機会が増えたり、お仕事の幅も広がり、超最強な日々を過ごす事ができています!本当にありがとうございます!」
音楽アプリへの保存機能で最も支持されたアーティストと楽曲
TikTokには、ユーザーがアプリ内で見つけた楽曲やアルバムを、Spotify、Apple Music、Amazon Musicなどの音楽配信サービスに保存できる「音楽アプリに追加(Add to Music App)」機能があります。これまでに30億曲以上が保存され、世界中のチャートに影響を与えています。
2025年に「音楽アプリに追加(Add to Music App)」を通じて最も保存されたアーティストは、Taylor Swiftでした。Taylor Swiftは今年、歴史的なアルバム「The Life of a Showgirl」をリリースし、世界的な注目を集めました。TikTok内のSwiftiesコミュニティは、リリース前の事前保存、リリース後の保存ともに積極的に行い、公開直後から音楽配信サービスで繰り返し楽曲を楽しんでいます。
2025年に「音楽アプリに追加(Add to Music App)」を通じて最も保存された楽曲は、sombrの「back to friends」でした。この楽曲はTikTokで770万件以上の動画に使用され、総再生回数217億回を記録しています。Spotifyでは11億回以上再生され、10月には「Spotify Billions Club」に加わりました。sombrはTikTokをきっかけに注目を集めたアーティストで、「back to friends」が2025年初頭にTikTokで広く楽しまれたことを契機に世界的にストリーミングが伸長しました。アメリカのBillboard Hot 100にsombrにとって初めてチャートイン。さらに今年、グラミー賞Best New Artistにもノミネートされています。
2025年に「音楽アプリに追加(Add to Music App)」を通じて最も保存されたアルバムは、Tate McRaeの「So Close To What」でした。同アルバムは今年2月にリリースされ、アメリカのBillboard 200チャートで初登場1位を獲得しました。Tate McRaeもTikTokを通じて注目されたアーティストの一人で、2023年に「Greedy」がTikTokで広く支持されたことをきっかけにキャリアが加速しました。現在、彼女はTikTokで1,350万以上のフォロワーを有し、Spotifyでも月間5,400万を超えるリスナーに楽曲が親しまれています。
TikTok Music Trend of the Year:Doechii「Anxiety」
「Anxiety」は、Gotyeの「Somebody That I Used to Know」の要素を取り入れて制作された楽曲で、もともとはDoechiiが2019年にデモとしてオンラインに投稿していたものです。2025年になってTikTokコミュニティによって発見され、ユーザーから公式リリースを望む声が高まりました。Doechiiは楽曲を再録し、2025年3月に正式リリースしました。この楽曲は、アメリカの人気テレビシリーズ「ベルエアのフレッシュ・プリンス」の象徴的な振り付けをもとにした世界的な振り付けトレンドにつながり、主演のWill Smithが当時の共演者Tatyana Aliとともに振り付けを再現した動画も投稿されました。Doechii本人もその動画に登場しています。
「Anxiety」は、2025年のTikTokで特に大きな広がりを見せた音楽トレンドのひとつとなり、投稿数は1,040万件、総再生回数は516億回を記録しました。TikTokで多くのユーザーに親しまれたことを背景に、プラットフォーム外でも支持が広がり、Billboard Hot 100ではトップ10入り、英国シングルチャートでも3位を獲得しました。さらにDoechiiは、グラミー賞において、Record of the Year、Song of the Year、Best Rap Performance、Best Rap Song、Best Music Videoの計5部門にノミネートされています。
TikTok Songwriter of the Year:EJAE
EJAEは、ニューヨークを拠点とするソングライター、ボーカリスト、アーティストです。映画「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」に登場するガールズグループ「ハントリックス(HUNTR/X)」のリーダーであるRumiの歌唱パートを担当するなど、今年最も注目を集めたサウンドトラックの多くを共同制作しました。
EJAEがソングライターとして大きな契機を迎えたのは2019年で、Red Velvetの楽曲「Psycho」を共同制作したことがきっかけでした。同曲はRed Velvetのグローバルでの評価をより確かなものにし、EJAEにとっても、より大きなコラボレーションへとつながるきっかけとなりました。EJAEはその後、aespa、TWICE、LE SSERAFIM、Fifty Fiftyなど、多くの主要なK-POPアーティストの楽曲制作に携わっています。
一方で、EJAEの存在をより広く知らしめ、キャリアを大きく押し上げたのは、映画「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」での制作活動でした。彼女が共同制作したシングル「Golden」は多くのTikTok動画に使用され、TikTokでの投稿数980万件、総再生回数236億回を記録しました。さらに、この楽曲はBillboard Hot 100の1位、Billboard Global 200の1位を獲得し、Spotifyでは10億回以上再生されています。「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」のサウンドトラックは、Billboard Hot 100の週間チャートにおいて、映画音楽として初めて、4曲が同時にトップ10入りを果たしました。こうした成功を通じて、多くの新しいファンが、現代のK-POPにおけるEJAEの貢献を知るきっかけとなりました。
TikTokが音楽発見の場として果たす役割
TikTok Global Head of Music Business DevelopmentのTracy Gardnerは次のようにコメントしています。「TikTokは、音楽の発見において非常に重要な役割を担うプラットフォームになりました。TikTokでは、愛され続けてきたクラシック音楽が新たな形で楽しまれ、新しい才能が発見される場所として機能しています。特に2025年は、TikTokで女性アーティストが大きな存在感を示した年でもありました。KATSEYEは今年最も注目を集めたアーティストとなり、Connie Francisの『Pretty Little Baby』は新しい世代に受け入れられ、EJAEは女性ソングライターの活躍に光を当て、Doechiiは大きな飛躍を遂げました。これらはすべて、TikTokのコミュニティと、TikTokならではの音楽の発見を生み出す仕組みによって支えられています。TikTokは、世界中のユーザーと、彼らが愛するアーティストや音楽をつなぐ場所であり、さまざまなアーティストやジャンルに新しいファンが生まれる瞬間をつくり出しています。こうした音楽発見の力こそが、TikTokを特徴づける大きな要素になっています。」









