株式会社つみきが運営する国内最大級の映画・ドラマ・アニメのレビューサービス「Filmarks」は、株式会社TVerが運営する民放公式テレビ配信サービス「TVer」との連携を2025年12月より開始しました。
今回の連携により、Filmarksのドラマ・アニメ作品データにおいて、TVerで配信中の作品を簡単に確認し、そのままTVerに遷移してスムーズに視聴を開始できる環境が整いました。ユーザーは作品探索から視聴開始までの一連の行動を、これまで以上にシームレスに行うことが可能になります。
18社の動画配信サービスを横断検索
Filmarksでは、TVerを含む計18社の動画配信サービスの配信作品を一覧できるページを設置しています。この機能により、ユーザーは「自分が観たい作品が、どのサービスで配信しているか」を簡単にチェックできると同時に、「自分が観たい作品がより多く揃う動画配信サービスはどれか」を手軽に比較・検討することが可能です。
複数の動画配信サービスが乱立する現在の市場環境において、ユーザーが自身のニーズに最適なサービスを選択するための情報提供は重要な課題となっています。Filmarksはレビューサービスとしての強みを活かし、作品評価情報と配信状況を統合的に提供することで、ユーザーの意思決定を支援する立場を強化しています。
作品詳細ページから直接TVerへ遷移
Filmarksの作品詳細ページでは、その作品を配信している動画配信サービスを一覧で表示します。同ページ内のTVerアイコンを押すと、TVerの当該作品の配信ページに遷移する仕組みです。「観たい作品を探す」から「作品情報やレビューをチェックする」、そして「TVerで視聴する」までの一連の行動を、これまで以上にスムーズに行うことができます。
この導線設計は、メディアビジネスの観点から見ても合理的な戦略といえます。Filmarksは作品発見とレビュー確認というユーザーの初期行動を担い、TVerは実際の視聴体験を提供するという役割分担が明確化されています。両サービスがそれぞれの強みを活かしながら連携することで、ユーザー体験の向上とともに、各プラットフォームへのトラフィック誘導という相互メリットを実現しています。
Filmarksとしては、レビュープラットフォームとしての価値を維持しながら、配信サービスへの送客機能を強化することで、配信事業者との協業関係を深める狙いがあると考えられます。一方TVerにとっても、作品評価情報が充実したFilmarksからの流入は、視聴意欲の高いユーザー獲得につながる可能性があります。
民放公式配信TVerの存在感
TVerは民放各局が制作した安心・安全なテレビコンテンツを、いつでもどこでも完全無料で楽しめる国内最大級の動画配信サービスです。パソコン、スマートフォン・タブレット、テレビアプリで常時約800番組の見逃し配信のほか、スポーツ等のライブ配信、民放5系列のゴールデン・プライムタイムを中心とした番組のリアルタイム配信(地上波同時配信)を実施しています。
無料配信モデルを維持しながら、見逃し配信とリアルタイム配信の両方を提供するTVerのビジネスモデルは、広告収益に依存する構造となっています。今回のFilmarksとの連携は、TVerにとって新たなユーザー接点の獲得と視聴機会の拡大につながる施策といえるでしょう。
Filmarksが提供するTVer配信中作品の一覧ページは、ドラマとアニメでそれぞれ用意されており、FilmarksのWebサイトだけでなく、iOSおよびAndroidアプリにも対応しています。この多様なデバイス対応により、ユーザーの利用シーンに応じた柔軟なアクセスが可能となっています。
今回の連携は、コンテンツ発見プラットフォームと配信プラットフォームの協業モデルとして、今後の動画配信市場における一つの方向性を示すものといえます。ユーザーにとっての利便性向上と、事業者間の相互送客による成長機会の創出という、双方にメリットのある関係構築が実現されています。
