株式会社ハースト婦人画報社は、米国の大手メディア・コングロマリット、ハーストグループの日本法人ですが、婦人画報社の流れから展開しているブランドは日本独自色の強いものとなっています。
データビジネスの強化は世界的な流れで、米国側でHEARST Data Studioを立ち上げた翌年の2019年9月から日本でも組織を立ち上げ、全社一丸となって展開してきました。一方、展開してるブランドが日本では異なる事からデータの活用においても独自色があるようです。
HEARST Data Studioの立ち上げから携わり、2月1日付でゼネラル・マネージャーに就任した前西克哉氏と、シニアマネージャーの須藤摩耶氏にお話を伺いました。
―――HEARST Data Studioはどういった経緯で立ち上がってきた組織なのでしょうか?
前西: 背景には生活者の興味が多角化してきたという事があります。ハースト婦人画報社では様々なメディアブランドを展開してきましたが、個別のメディアで戦うだけでなく、多彩なメディアを掛け合わせてユーザーに訴えかけていく事のニーズが高くなってきました。それを実現する為には、各メディアで独自に集めてきたデータを整理、統合する必要が出てきました。そこで横断型の組織としてHEARST Data Studioが立ち上がりました。
HEARST Data Studioはセールスの組織の中にあり、今は13名のチームになっています。各メディアはインターナショナルメディア、メンズメディアなどのディビジョンに所属していますが、大半のメンバーは担当メディアのセールスも受け持ちながら、データの活用を推進している立場にあります。組織として横軸を通す事で、横のコミュニケーションが活発になり、メディア完結ではなく横断型で新しい価値を提案できるような企画が自然と出るようにもなりました。
―――各メディアではどんなデータを保有していたのでしょうか?