【メディア企業徹底考察 #11】コロナで苦戦する”ぴあ”復活の狼煙は? オリンピックを契機にイベント再開も

飲食店やホテル、旅行業などへの影響が取り沙汰される新型コロナウイルスですが、音楽などのイベントやスポーツ観戦、舞台芸術などにも深刻な被害を与えています。ぴあ総研は、2020年3月から2021年2月までで音楽やスポーツなどのイベントで消失した額を8,800億円と試算しています。

その中でも音楽イベントの消失額は深刻。2019年比で90%が消えてしまったのです。

■新型コロナウイルスのイベントへの影響

※ぴあ「2021年3月期決算説明資料」より筆者作成

音楽などのライブ・エンタテインメントの市場は、コロナ前まで堅調に推移していました。CD文化が廃れ、音楽の消費動向はライブにシフトしていました。背景にはSNSの発達がありました。フェスなどに参加したファンが、自分の体験や感動を他者と共有する動きが加速したのです。モノ消費からコト消費へと移り変わったことを象徴する産業の一つでした。それが未知のウイルスの脅威によって緊縮してしまうのです。2020年のライブ・エンタテインメント市場は1,106億円となり、2019年比で82.5%もの減少となっています。

※ぴあ総研「2020年1月~12月のライブ・エンタテインメント(音楽・ステージ)市場規模は8割減」より

市場の消失により、チケット販売やイベントメディアの運用をする「ぴあ」の業績も影響を受けました。2021年3月期の売上高は前期比58.7%もの減少に見舞われています。62億3,100万円の営業損失、66億6,400万円の純損失を計上しました。2020年3月末に60億円あった純資産はほぼ消滅し、19億まで減少しました。自己資本比率は10.2%から3.5%となり、債務超過寸前のところまで追い込まれています。

■ぴあ業績推移(単位:百万円)

決算短信より筆者作成

この記事はぴあの事業展開を軸に、国内のライブイベントがどのように回復するのかを予想するものです。

三菱地所からの出資を受け入れて債務超過を回避

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【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

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