ウェブサイト分析企業である米Chartbeatは、記事見出しのA/Bテストの効果に関する調査データを発表しました。同調査によると、見出しテストの継続には価値があり、エンゲージメントを着実に高められるとのことです。
記事見出しテストには持続的な効果がある
Chartbeatによると、見出しテストの効果には「テストを実施した各ページのエンゲージメントが向上する点」と「テストから魅力的な見出しの書き方を学べる点」の大きく2つがあるとのこと。見出しテストはパブリッシャーの間で人気の高い手法となっており、1週間に1,000回以上のテストを行っているサイトもあるようです。
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一方で、「数ヶ月間テストを実施するとどのような見出しが最適か理解できるようになるため、テストの価値が低下する」のように、テスト継続の意義を疑問視する声もあるとしています。同社は、この疑問への答えとなる以下の事実が明らかになったと発表しました。
・見出しテストはエンゲージメントを継続的に高める。見出しテストにより、最初から魅力的な見出しを書く能力が向上するだけでなく、バリエーション豊かな見出しを作成する能力も向上する
・見出しテストの価値は、テストの回数が増えても低下しない。それどころか、時間の経過とともにエンゲージメントが向上する
・見出しテストを行う社内文化と、持続的なエンゲージメントとの間には関連性がある。社内で見出しテストが奨励され、分析され、反復されればされるほど、時間の経過とともにより良い結果が得られる
見出しテスト導入後、エンゲージメントは継続的に向上
見出しテスト導入後、時間の経過とともにエンゲージメントがどのように変化するかを定量化するため、Chartbeatは次の2つの指標をもとに調査しました。
・修正した見出しのエンゲージメントが最も高くなった割合
・最もエンゲージメントが高くなった見出しにおける、エンゲージメントの平均上昇率
見出しテストを始めたばかりのサイトにおいて、修正した見出しのエンゲージメントが最も高くなった割合は約65%だったとのこと。見出しテスト導入から約2年経過しても、この割合にあまり変化が見られませんでした。

また、エンゲージメントの平均上昇率は約45%でした。この割合も、時間が経過してもほぼ変化がありません。

こうした結果から、見出しテストにより継続的にエンゲージメントを高められるとしています。見出しテストを導入することで、最初から魅力的な見出しを書く能力が向上すると同時に、様々なパターンの見出しを書けるようになるとの見解を示しました。
見出しテストの文化を構築する
Chartbeatによると、見出しテストを最も成功させているのは、テストを社内文化に組み込んでいる企業であることが判明しました。文化の構築には一定の時間がかかるものの、見出しテストを導入して1年後にはテストをする人が約44%、2年後には約49%増加しています。

見出しテストを試す人の数が増えれば、テスト自体の回数が増えていくのは当然であり、実際に大幅な増加が確認されました。具体的には、見出しテストを導入してから2年後には、テスト回数が411%増加しています。

エンゲージメントの平均上昇率や、テスト回数の増加を組み合わせると、見出しテストを導入してから2年後には、導入前と比較して5倍以上のエンゲージメントを獲得していると公表しました。この調査結果から考えると、見出しテストを継続する価値があるといえそ