フェイスブックが「メタ」へリブランド・・・「メタバースファースト」企業へ

現地時間28日、米フェイスブックは企業名を「メタ(Meta)」へ変更し、「メタバースファースト」企業として生まれ変わることを発表しました。このリブランディング後、フェイスブックCEO マーク・ザッカーバーグ氏は、新たにメタのCEO兼会長に就任。「Founder’s Letter(創業者の手紙)」にて、社名変更の狙いと同社の展望について語っています。

メタバース構築の基盤を提供する「メタバース企業」へ

「メタバース(metaverse)」とは、「meta(超)」と「universe(宇宙、世界)」と組み合わせた造語で、インターネット上に構築された仮想空間サービスを指します。人々は自身のアバターを介し、メタバース内で他者とコミュニケーションを図ったり、経済活動を行ったりすることが想定されます。

高速通信技術や拡張現実(AR)・仮想現実(VR)技術などテクノロジーの進化と共に、メタバースの構築が現実味を帯びるなか、フェイスブックは率先してメタバース実現に取り組んできました。2020年にメタバースプラットフォーム「Horizon」の招待制ベータ版を提供開始し、開発者からのフィードバックをもとに改善を続けています。

さらに、今年7月には「数年後には『メタバース企業』と呼ばれることを目指す」と公言し、専門の開発グループを立ち上げたことを発表していました。

ザッカーバーグ氏は「創業者の手紙」のなかで、インターネット上での体験はテキストから画像、動画へと移り変わってきており、その次の段階が「具現化されたインターネット(=メタバース)」での没入感の高い体験であるとし、我々が利用するものは工場で組み立てられた物理的なものではなく、世界中のクリエイターがデザインしたホログラムに取って代わられる、と述べています。

そして、「メタバースは一企業が作るのではない」とし、世界中のクリエイターや開発者がメタバースを構築していくうえでの基盤技術、ソーシャルプラットフォーム、クリエイティブツールを開発し、ソーシャルメディアアプリに織り込んでいくことがメタ社の役割である、と紹介しています。

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取り組みは既に始まっている

ザッカーバーグ氏によれば、今後10年以内に10億人がメタバースを利用し、何千億ドルものデジタルコマースが行われ、何百万人ものクリエイターや開発者の雇用を支えることを目指すとのこと。この目標を達成するため、これまでフェイスブックとして提供してきたソーシャルメディア同様、無料あるいは低価格でサービスを提供し、できるだけ多くの人々がサービスを利用できるようにすると述べました。

また、暗号化プロジェクトやNFTのサポートなどの技術面だけでなく、メタバースでの安全性やプライバシーの保護に力を注ぎ、ガバナンスを充実させることも約束しています。

同社の取り組みは既に始まっています。今月だけでも、先述したメタバースプラットフォーム「Horizon」のクリエイター向けに1,000万ドル(約11億円)の基金の立ち上げや、今後5年間で欧州のメタバース人材1万人を雇用する計画を発表。先日の決算発表では、AR/VR製品を開発する「Facebook Reality Lab」(リブランディング後は「Reality Lab」へ名称変更)を独立したセグメントとして分離する予定であることを明かしました。

「ソーシャルメディア企業」からの解放

フェイスブックといえば、ここ数週間、元従業員によるリーク情報を発端として厳しい批判に晒されています。The Vergeによる取材の中で、フェイスブックブランドの信用が急低下していることに対するごまかしだと批判する者もいるのではないかという指摘に対し、ザッカーバーグ氏は「最近のリーク情報は社名変更には関係ない」と述べました

2012年にInstagram、2014年にWhatsAppを買収して以来、ブランド名の変更を考えてきたザッカーバーグ氏は、今年に入って本格的にリブランディングの検討を開始。「メタ」へのリブランディングは半年前から秘密裏に行われてきたとのことです。

ソーシャルメディアの分野では非常に苦しい状況に置かれている同社ですが、メタへ生まれ変わり、世界をリードするテクノロジー企業に返り咲くことができるでし

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