11月4日(現地時間)、 「ウォール・ストリート・ジャーナル」を発行するダウ・ジョーンズを傘下に持つ米国のニューズ・コーポレーションは、 2022年第1四半期(7-9月)の業績を発表しました。同社CEOのロバート・トムソン氏は「2013年のニューズ・コーポレーションの再出発(21世紀フォックスと現ニューズ・コープへの分割)以来、最も収益性の高い四半期となった」と報告しています。
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第1四半期の業績

同社の2022年第1四半期の売上高は25億ドル(前年同期比18%増)、調整後EBITDAは4億1000万ドル(前年同期比53%増)、純利益は2億6700万ドルでした。デジタル不動産サービス、ビデオサブスクリプション、ダウ・ジョーンズ、出版部門がそれぞれ業績に貢献しました。
ダウ・ジョーンズ、「WSJ」の成長と「IBD」の買収でデジタル購読者増
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傘下のダウ・ジョーンズの売上高は前年同期から5800万ドル(15%)増加し、4億4400万ドルとなりました。これは主に、発行部数および購読料収入の増加、5月に買収した「インベスターズ・ビジネス・デイリー(Investor’s Business Daily:IBD)」の貢献、および広告収入の増加によるものだとしています。
ダウ・ジョーンズの平均購読者数は前年比18%増の約460万人に達し、デジタルのみの購読者数は24%増加しています。この中には、買収した「IBD」の購読者12万8000人が含まれています。
同部門が発行する「ウォール・ストリート・ジャーナル」の総購読者数は前年同期比で13%増加し、今四半期の平均購読者数は350万人を超えました。また、同紙のデジタル版のみの購読者数は前年同期比19%増の280万人越えとなり、総購読者数の80%を占めています。
購読者数の増加に伴い、広告収入は2000万ドル(29%)増加。このうち、デジタル広告は38%、印刷広告は17%増加しています。
ニュースメディア部門
ニュース・メディア部門の売上高は、前年同期比8900万ドル(18%)増加し、5億7600万ドルとなりました。これは、発行部数および購読料収入の増加、ならびに広告市場が前年の新型コロナウィルス関連の市場低迷から回復傾向にあることに加え、グーグル、フェイスブックとそれぞれ記事使用料に関する契約を結んだことによるライセンス収入が要因となっています。