カナダでもニュースメディアがプラットフォーマーと有利な交渉を可能にする法案が提出

カナダ文化遺産省は、同国のニュースメディアが、プラットフォーマーに対してニュースコンテンツ再利用の対価を支払うよう交渉できる法案を提出したと発表しました。グーグルニュースなどによるニュースコンテンツの再利用はメディアが得られるべき広告収入を横取りしているとして、世界中で問題視されてきました。今回の法案は先行して発案されたオーストラリアの影響を受けており、早ければ6月にも可決させたいねらいのようです。

カナダにおけるニュースメディアのための法案

今回、カナダ文化遺産省によって発案されたニュースメディアのための法案はC-18(Online News Act)という名でまとめられました。この法案では政府機関のCRTC(カナダ・ラジオテレビ通信委員会)が担当となり、グーグルやフェイスブックなどのプラットフォーマーに対してニュースコンテンツの再利用の対価を要求することができるようになります。プラットフォーマーが法案に従わない場合は1日あたり最大1,500万ドルの罰金を科すことができ、ニュースメディアがより有利に交渉を進めることができることになります。

一方、再利用に関しての支払いを免除する例外も決められており、公平な補償を行っているか、補償の支払い比率は適切か、国全体や地方のニュースコンテンツ生産性に貢献しているか、がその基準となっています。また、同省によれば、CRTCの役割には実際の仲裁が含まれていないため、非常に限定的なものになるとのことです。

業界団体News Media Canadaも歓迎の意

この法案の発表に、数百の国内ニュースメディアの会長である業界団体News Media Canadaは、歓迎の意を表しています。同団体の代表であるJamie Irving氏は、この法案のアプローチはオーストラリアで輝かしい成功を収めていることに言及しつつ、この法案により追加徴税をすることなくカナダのパブリッシャーに公平かつ均等な競争の場を提供できると述べています。

また、同団体の代表兼CEOのPablo Rodriguez氏は、熱心かつ迅速に立案を進めてくれたカナダ文化遺産省大臣に感謝を述べるとともに、オーストラリアやフランスにならってオンライン広告市場の不均衡を是正するために、本法案を6月までに可決するよう求めました。

グーグルやフェイスブックの反応

オーストラリアで同様の法案が立案されたとき、激しく反発したグーグルやフェイスブックは今回の法案についてどのように考えているのでしょうか。本法案が発表されたとき、両者は「慎重に検討している」との回答を行っています。

グーグルは、「この法案の意図は理解しており、我々はカナダの方々が信頼に値するニュースに必ずアクセスできるようカナダ政府と協力し、ニュース産業の発展に寄与できることを楽しみにしています。」と前向きな回答をしています。

元フェイスブックのメタは、「我々は今、法案の詳細について検討している段階であり、その全容を理解したのち、その利害関係者と関わりあっていくことを楽しみにしています。」と同様に前向きなコメントを残しています。

オーストラリアから始まったプラットフォーマーへの規制は今後世界中に波及していくことが期待できそうです。

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