「1000万人のデータを生かしたリテール・メディア作り」ぴあ朝日ネクストスコープ崎川副社長・・・2023年のメディア業界展望(2)

新しい年がやってきます。2023年はメディア業界にとってどのような一年になるでしょうか? Media Innovationに縁を持っていただいた皆様に、今年の振り返りと、2023年に向けての展望を伺いました。

崎川 真澄
ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社 取締役副社長
朝日新聞社で、長く広告営業(勤務地:東京・福岡・NY・大阪)および朝日IDを利活用したデータマーケティングに携わったほか、経営企画室に3度在籍しグループ企業関連業務などを行う。その後、ハフポスト日本版CEOおよびバズフィードジャパンCROとして外資系メディアのビジネスグロース及びPMIなどのマネジメントを経験。

今年の仕事を振り返ってみて、いかがでしたか?

22年は、メディア企業3社で働きました。

4月迄がバズフィードジャパン、5-9月が朝日新聞社、10月以降がぴあ朝日ネクストスコープ社です。(ハフポスト)バズフィードではCROを務めていましたが、22年Q1は四半期としては日本ローンチ以来過去に例を見ない好業績だったとのこと。メディア最先端のデジタルサビー な方々と働けたことは幸甚でした。朝日新聞社では、経営企画室のデータビジネスチーム員として、朝日ID関連の業務や、ぴあグループへの出資検討のデューデリジェンス(DD)を行いました。関係各位の尽力で話がまとまり、10月からはその会社で取締役副社長コンテンツ担当として事業成長のために勤しんでいます。

結果的に、20-21年は、ハフポスト社とバズフィード社によるDDからのPMI、22年は、ぴあグループと朝日新聞社によるDDからのPMIと、ここ2年間ほどは、メディア企業のM&A業務に従事しています。メディア・ビジネスモデルについて考える良い機会及びリスキリングに成りました。

2022年のメディア業界で印象に残ったことを教えてください

文字通りデジタルメディアにとっては大変な一年でした。露によるウクライナ侵攻や安倍首相暗殺などの大事件やGoogleのアルゴリズム・アップデート等でPV数が大きく変動し、これまで以上にPV及びPV由来の収入とどう付き合うのかがメディア側に問われた一年でした。

その様な環境下で、多くのデジタルメディアが、ダブルやそれ以上のループを描くメディア・ビジネスモデル、すなわち、メディア×「〇〇」 という形での収益の多角化の動きを加速させた年となりました。

ちなみに、ぴあ朝日ネクストスコープ社では、①月間7800万PVのバーティカルメディア・コンテンツによる集客 × ②自社DSP配信による集客 × ③DMPでの分析・アナライゼーション × ④ 得られたデータをセグメント作成に再活用 という 4(クアドロ)ループを回しています。

2023年のメディア業界、ご自身の取り組みたい仕事について教えてください

対外的:いま現在、日本ではメディア企業同士あるいはメディア企業と広告主の間で、個人情報を保護した上で各ファースト・パーティデータを掛け合わせる手法は未確立と言えるでしょう。ぴあ朝日ネクストスコープ社が、チケットぴあの年間1000万人の購買情報を活かしたリテール・メディアとして、個人情報に適切に配慮した形で、この様な動きを大きく進めていく一年と出来れば、これにまさる喜びは無いでしょう。

対内的:ハフポスト⇒バズフィード⇒朝日新聞社⇒ぴあ朝日ネクストスコープ社と勤務先が変わる中で、改めて、メディア企業カルチャーの重要性を痛感しています。自身のライフワークであるTEAL組織の考え方をどう実践していくのか?こちらもチャレンジを続けていきます。

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【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

デジタルメディアの生き残りを賭けた戦略の中で世界的に注目を集めているサブスクリプション。月額の有料購読をしてもらい、会員IDを軸に読者との長期的な関係を構築。ウェブのコンテンツだけでなく、ポッドキャストやニュースレター、オンライン/オフラインのイベント事業などメディアの立体的なビジネスモデルをサブスクリプションを中核に組み立てていく流れもあります。

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Manabu Tsuchimoto
Manabu Tsuchimoto
デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。

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