医療情報サイトを運営するエムスリー株式会社が、新型コロナウイルスの感染拡大と医療体制の変化を背景に成長ペースを上げています。2021年3月期の売上高は前期比29.2%増の1,691億9,800万円、営業利益が同68.8%増の579億7,200万円となりました。2022年3月期通期の業績予想はコロナの見通しが不透明なために未定としていますが、2022年3月期第1四半期の売上高は前期比30.8%増、営業利益は同119.1%増と、その勢いは留まる気配がありません。
エムスリーは医療情報に特化した特殊なメディアというイメージが強いですが、そのビジネスモデルは極めて普遍的なものであり、細部まで緻密に計算されています。この記事では、エムスリーの強さの源泉について説明します。
また、これだけ急成長している一方で、エムスリーの株価は2021年1月8日に10,675円の上場来高値をつけた後、8月17日の6,762円まで36.7%下げました。業績拡大が続いているにも関わらず、市場の評価はなぜ下がったのでしょうか? その理由も併せて解説します。
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