今年行われたリスボンウェブサミットにおいて、トムソン・ロイター財団で編集長を務めるヤシル・カーン(Yasir Khan)氏がWNIP(What’s New in Publishing)に語った内容が発表されました。ニュースルームに20年勤めて得たエンゲージメントに関する教訓が紹介されています。エンゲージメント獲得のための前提、獲得すべき読者、成功のための指標についてが語られるとともに、自身のアルジャジーラでの実体験をもとにしたオーディエンス志向のニュースルームを作るためのアドバイスが述べられています。
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エンゲージメントにおける終点とは
カーン氏は、カタールに本社を置く衛星放送局アルジャジーラ、カナダのCBCを経てトムソン・ロイター財団の編集長となりました。20年ものキャリアを積んだ同氏によれば、インターネットの普及は新聞やテレビなどのマスメディアを良い方向に変えたと言います。それは、「歴史上初めてマスメディアがオーディエンスの声に耳を傾けたから」です。
今回、長年のキャリアを持つ同氏はオーディエンスからのエンゲージメント獲得に関する教訓をWNIPに語りました。同氏によれば、オンライン上でクリックが行われたことがエンゲージメントの終点ではなく、貴重な時間を割いて無数の選択肢から選んでくれた人物こそが終点であると言います。