ノバセル株式会社は、テレビCMの効果分析サービス「ノバセル トレンド」を活用し、2023年4月に放映されたテレビCMの指名検索スコアランキングを発表しました。
「指名検索」は、CM放映の前後数分間に増えた指名検索数をCMの放映量で割ったスコアで、同社がマーケティングの効果として重要指標としているものです。理論上は、このスコアが高いほどCMによってブランド名がより効果的に検索されたと計測しています。
また、テレビCMの100万回インプレッションあたりの分間指名検索ポイントを同社では指名検索スコアと呼んでいます。スコアが高いほど検索獲得効率が良い傾向があり、クリエイティブや放映枠を相対的に比較する場合にこのスコアを使っています。
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2023年4月1日~4月30日までに放送されたテレビCMのうち、指名検索スコアが高かったCMランキングの1位は、古川琴音さんとCharaさんが初共演した「ほろよい」のテレビCMでした。
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「ほろよいで話そ。」をキーワードに「ほろよい」を片手に親子がリラックスしながら談笑する様子を前半はアニメーション、後半は実写で作っています。CM楽曲はCharaさんのヒット曲「やさしい気持ち」で、シンガーソングライター・プロデューサーの春野さんがオリジナルアレンジで軽やかに歌っています。
2位は、映画「エスター ファースト・キル」のCMでした。2009年に上映されたサイコホラー映画「エスター」の映画のエピソード0として作られた本作は、テレビCMでもエスターのサイコパスな様子が切り取られ、強烈な印象を残したCMとなっていました。CMを見た人が気になり映画を検索したことが推測されます。
CMランキング1位「ほろよい」の指名検索スコアが高かった理由は、「古川さんとCharaさんの親子役初共演が目を引いたから」と考えられます。「ほろよい」とともに検索されているキーワードを調べてみると、「女優」「曲」が大半を占めており、出演者やCMソングに対する関心が高いことが分かります。
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付随して親子関係に関する検索も生まれており、商品よりもCMの動画自体に強い興味を引いたことが伺えます。検索者は40代の女性が一番多くなっており、90年代後半のCharaさんの楽曲に影響を受けていた世代がCMに感化されていると考えられそうです。
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また、ほろよいは通年でテレビCMを放映しています。古川琴音さんを起用し、アニメーションと実写を組み合わせた映像に、平成に流行った楽曲をマッシュアップさせたCMソングを掛け合わせたクリエイティブは新バージョンが放映されるたびに注目を集めており、指名検索数が伸びています。過去2年間で最も検索に波及した結果となっています。
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驚きのある出演者として「古川琴音さんのお母さんって誰?」と思わせるCharaさんの起用や、若い世代にとってはマッシュアップ楽曲も「この曲誰の曲?」、平成を過ごした世代にとっては「歌っているのは誰?」と気になるポイントをいくつも仕込んだことで、検索してもっと調べたくなる余白を用意したことが功を奏したといえそうです。