「私の4oを返して!」OpenAIのGPT-5への反発が示唆するもの【Media Innovation Weekly】8/12号

・OpenAIのGPT-5発表も、ユーザーは愛着が持てる前提や感情的な繋がりを重視している
・「私の4o返して」などの悲鳴は、対話の温かみや愛着に対する期待を示している
・AIの性能向上と同時に、安全性やユーザーの心理的要望に応える仕組みが重要になる

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「私の4oを返して!」OpenAIのGPT-5への反発が示唆するもの【Media Innovation Weekly】8/12号

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今週のテーマ解説 「私の4oを返して!」OpenAIのGPT-5への反発が示唆するもの

OpenAIは8月7日、新たなフラグシップモデル「GPT-5」を発表し、多くのユーザー向けに公開しました。

GTP-5はチャットと推論を統合したモデルで、性能も大幅に向上し、数学・科学・法律などの専門家レベルの知能と、問題を複雑なステップで深く思考し、更にタスクに応じた思考の深さをコントロールし、精度と速度を両立させたと説明されています。また、画像・音声・動画などのマルチモーダルに対応し、空間認識の機能も備わっています。Claudeに先行されたコーディング性能も大幅向上されています。

筆者も早速使ってみましたが、簡単なテーマにも、複雑なテーマにも対応でき、思考もシャープになり、スマートに卒なくこなすモデルという印象でした。回答は簡潔で、一方で人間的な温かみは失われた感じがしました。何より驚きなのは、モデル選択で過去のモデルが取り払われて、「GPT-5」と「GPT-5 Thinking」(より思考に特化したモード)のみになったこと。驚きと共に、OpenAIの自信を感じさせるものでした。

世界中で巻き起こる「私の4oを返して」の悲鳴


《Manabu Tsuchimoto》

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Manabu Tsuchimoto

Manabu Tsuchimoto

デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。2000年に個人でゲームメディアを立ち上げ、その後売却。いまはイードでデジタルメディアの事業統括やM&Aなど。メディアについて語りたい方、相談事など気軽にメッセージください。

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