国内電通グループ4社（D2C、CCI、電通、電通デジタル）は、電通が2020年3月に発表した「2019年 日本の広告費」の調査のうち、インターネット広告媒体費の内訳をさらに詳細に分析。2020年の予測を加えて発表しました。
国内における2019年の総広告費6兆9381億円のうち、「インターネット広告費」は全体の30.3％を占めて2兆1048億円となっています。これは前年比の119.7%です。
そこから「インターネット広告制作費」および「物販系ECプラットフォーム広告費」を除いた「インターネット広告媒体費」は、1兆6,630 億円（前年比114.8％）となっており、成長を続けていることがわかりました。
分析結果
■インターネット広告媒体費総額の推移（予測）
2020年のインターネット広告媒体費は前年比111％、1兆8,459億円となり、近年と比較し成長率がやや緩やかになるものの、引き続き成長が続くと予想しています。
■ビデオ（動画）広告市場の推移（予測）
2019年の成長率に比べるとやや緩やかになるものの、前年比113%と伸長し3,597億円まで拡大すると予測しています。
■インターネット広告媒体費 広告種別 構成比
インターネット広告媒体費を広告種別の構成比でみると、ビデオ（動画）広告が約20％を占めるまでに成長し、前年比157.1％の3,184億円となりました。さらに2020年は前年比113.0％の3,597億円になると予測されています。
■インターネット広告媒体費の取得手法別構成比
インターネット広告媒体費を取引手法別に見ると、運用型広告が全体の約8割を占め前年比115.2％と成長しています。また、運用型広告は前年比115.2％、予約型広告も同117.4％となり、いずれも2桁成長となりました。
■インターネット広告媒体費の取引手法別×広告種別構成比
取引手法別×広告種別では、運用型の検索連動型広告が全体の40.2％と最も構成比が大きく、次いで運用型のディスプレイ広告が24.2％と続いています。また運用型のディスプレイ広告が微減となる一方で、ビデオ（動画）広告は運用型（前年比145.1％）も予約型（同229.4％）も大きく伸長しました。
■ソーシャル広告市場
ソーシャルメディアのサービス上で展開されるソーシャル広告は前年比126.0％の4,899億円と高い成長率で推移し、インターネット広告媒体費全体の29.5％を占めました。（グラフ上段）
また、ソーシャルメディアの種類別に「SNS系」、「動画共有系」、「その他」に分類すると、「SNS系」が2,280億円で最も規模が大きく、「その他」1,480億円、「動画共有系」1,139億円となりました。（グラフ下段）
