その他の領域から考える…「メディアのイノベーションを生む50の法則」(#07)

会員限定記事

司法省がグーグルを提訴、検索エンジンを巡り独占を維持【Media Innovation Newsletter】10/18号

毎週末発行、メディア業界の一週間を振り返る「Media Innovation Newsletter」です。今週のテーマ解説では、司法省によるグーグルの提訴について書きます。 メディアの未来を一緒に考えるMedia Innovation Guildの会員向けのニュースレター「Media Innovation Newsletter」 では毎週、ここでしか読めないメディア業界の注目トピックスの解説や、人気記事を紹介していきます。ウェブでの閲覧やバックナンバーはこちらから。 もくじ・今週のテーマ解説 司法省がグーグルを提訴、検索エンジンを巡り独占を維持・今週の人気記事トップ10 NewsPicksのリニューアルに疑問の声・会員限定記事から Instagramのステマ対策に注目・編集部からひとこと 今週のテーマ解説 司法省がグーグルを提訴、検索エンジンを巡り独占を維持

ペットの動画メディア「The Dodo」を運営するGroup Nine、ペット保険会社に投資

世界的に有名なペットの動画メディア「The Dodo」を運営するGroup Nine Mediaが、2020年10月19日、ペット保険会社のPetplanとパートナーシップを提携し社名を変更することを発表しました。社名は、2021年にFetch by The Dodoに変更される予定です。The Dodoのブランド力や大規模なコミュニティとPetplanの業界最高レベルの保険技術を組み合わせ、ペット保険業界を再構築する方針を示しています。 Fetch by The Dodoの取り組み Fetch by The Dodoは、人間とペットのつながりを深めることに専念する最初のペットウェルネスブランドを目指しています。具体的には、ペットが加入している保険プランに飼い主がすぐにアクセスできる新しいモバイルアプリや飼い主同士で情報共有可能なコミュニティ、それぞれのペットに合った健康に関する情報などを提供します。これらのサービスは、すでにPetplanの25万人以上の既存会員が使用していますが、今後はThe...

The Atlanticが気候変動をテーマにしたニュースレター「Planet」をローンチ

The Atlanticは気候変動に特化したウェブメディア「Planet」とニュースレターである「The Weekly Planet」をローンチしました。 Planetとは 気候変動はこれまでの生活によってもたらされた今世紀最大の危機の1つだと考えられており、地球規模で働き方や遊び方、買い物の仕方、投票の仕方などを見直す必要があるため、The Atlanticが本サービスを作りました。 The AtlanticはPlanetを、気候変動を抑制するための行動を呼びかけるものではなく、人々の気持ちに寄り添ったニュースレターにしたいと考えています。危機的な状況にあるこの時代を生き抜くため、専門家の情報や、有益な調査結果などを掲載する予定です。Planetでは、今後数ヶ月間で以下のような情報を読者に提供する見込みです。 まず、将来的に起こりうる問題ではなく、現在すでに起こっている気候変動にフォーカスして特集すると公表しています。具体的な内容としては、気候変動が地球上のビジネスや文化、社会、生活にどのような影響を及ぼしているかについて取り上げます。

グーグル、東奥日報・四国新聞・徳島新聞・大分合同新聞のデジタル化を支援

グーグルのGoogle News Initiativeは、Local Media Consortiumプロジェクトを展開する電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)と協力して、東奥日報・四国新聞・徳島新聞・大分合同新聞の4つの地方新聞社のデジタル化の支援を行ったとのこと。その結果がレポートされています。 CCIのLocal Media Consortiumプロジェクトは地方新聞社のデジタルトランスフォーメーション推進をサポートするもので、第一弾の取り組みとしてグーグルが推進するAccelerated Mobile Pages(AMP)やCMSの導入サポートを行うとしています(2020年1月のプレスリリース)。 グーグルとCCIは新聞社のウェブサイトの最適化、モバイル体験(UX)の改善、マネタイズ戦略の策定などをサポート。各地で講演等を行ったほか、4つの新聞社には特にハンズオンで支援を進めていったとのこと。特に今回はAMPの導入に焦点を絞って技術的なサポートが提供されたということです。 グーグルではAMPのサポート(濃い青で示された県の新聞社)、イベントを通じたサポート(薄い青で示された県の新聞社)を行ったとのこと
アバター
出村大進http://networkingevent.sakura.ne.jp/wp/
株式会社小学館マーケティング局。 毎月開催するメディア・マスコミ業界中心の勉強会&交流会「一冊会」を主催。 早稲田大学大学院経営管理研究科卒業。石川県生まれ。

【法則13】SDGs×ビジョン・経営理念でコアコンピタンスを強化する

Key Words
〇SDGs(持続可能な開発目標)
〇メディア企業のビジョン
〇SDGsのビジネス戦略

経済効果12兆ドルと雇用約4億人のチャンス

自社の利益だけ、メディア業界のことだけ、日本のことだけ、という経済価値を追求する時代は終焉に向かい、これからはSDGsの発想のもと、世界が一丸となってより良い世界を目指す新しい時代に変わってきています。

SDGsとは何でしょうか。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界になるために国連加盟国が達成を目指す国際目標です。貧困や教育、気候変動など、地球規模の大きな問題を解決するため、17の目標と169のターゲットから構成され、「誰ひとり取り残さない(leave no one behind)」という共通理念のもと、作られています。

SDGsは、法的拘束力もありませんし、ペナルティもありません。しかしそこには大きなビジネスチャンスがたくさん転がっています。2017年のダボス会議では、SDGsにより2030年までに少なくとも12兆ドルの経済効果をもたらし、3億8000万人以上の雇用が創出されるという調査結果を報告しました。世界中の企業が同じ目標に向かって動き出すとなれば、そこにはたくさんのビジネスチャンスが生まれてきます。

さらに私はメディア企業こそSDGsに取り組むべきだと考えます。理由は「ビジョン」と「新ビジネスチャンス」です。

企業のビジョンや経営理念に直結するSDGs

日経新聞の社是は「中正公平、わが国民生活の基礎たる経済の平和的民主的発展を期す」です。正にSDGsの目標16である「平和と公正をすべての人に」と同じ未来を見ています。

小学館の理念は「出版物が世の中全ての悪いことを 無くすことはできないが、 人の心に良い方向を生み出す、 何らかの小さな種子をまくことはできる。 人生の中で大きく実となり、花開く種子を まくという仕事が出版であり、 これが当社の理念です」はSDGsの目標4である「質の高い教育をみんなに」に直結しています。

朝日新聞の企業理念である「ともに考え、ともにつくる」は、目標17の「パートナーシップで目標を達成しよう」と思想は等しく、講談社の「出版という事業を通して、人々の暮らしの役に立ち、心の豊かさに資すること。そして、社会の繁栄と人類の平和に貢献したい」もまた、目標16「平和と公正をすべての人に」と同じ思いを持っています。

どのメディア企業も、ビジョンや経営理念はSDGsと同じ思いや未来を見ています。SDGsに取り組むことで、より企業のコアコンピタンスの強化につながり生存戦略の鍵になります。

メディア企業が取り組むべきSDGsの目標とは

さらに、メディア企業がSDGsに取り組む理由として、下記が挙げられます。

  • 強い発信力とクリエイティブな力を活かして、SDGsの認知や普及に努める
  • 高品質のコンテンツを生み出し続け、目標4の「質の高い教育をみんなに」を達成する
  • 元々、R&D費や研究開発費が少ないメディア企業の中で、目標9の「産業と技術革新の基盤をつくろう」を目指すことにより、新たなメディアプラットフォームやメディア媒体を作る
  • オープンイノベーションを推進し、目標17の「パートナーシップで目標を達成しよう」を推し進め、新しいビジネスモデルや新しい協業のスタイルを生む
  • 新聞や雑誌など、森林伐採につながる紙の供給量を抑え、デジタルに移行し、目標15の「陸の豊かさも守ろう」や目標12「つくる責任つかう責任」を目指す

私たち一人一人が取り組める目標もたくさんありますが、やはり経営トップの積極的な関与が、イノベーションを促すカギになります。経営陣がビジョンや経営理念にのっとり、経営戦略にまでSDGsを落とし込んでくれれば、新しいビジネスチャンスを手にできるかもしれませんし、イノベーションを起こすことができる可能性があります。

【法則14】働き方改革から生まれる価値観の変化と可処分時間を味方につける

Key Words
〇働き方改革
〇一億総活躍社会の実現
〇価値観の変化と可処分時間の増加

一億総活躍社会の実現に向けた多様な取り組み

日本の労働人口の減少、政府主導の大々的な施策、自分らしく生きたいという思い、新型コロナウィルスの影響――。さまざまなことが要因となり、近年、働き方改革が注目されています。

働き方改革とは、「働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています」と言われ、一億総活躍社会の実現に向けた取り組みのことを指します。2016年には内閣府が、好循環モデルとそれに関する取り組みを提唱しました。

具体的な施策でいえば、下記のような施策を政府主導で実行していき、法律・条例で定めることでその推進をしていきます。

  • 長時間労働の是正
  • 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保
  • 柔軟な働き方がしやすい環境整備(テレワーク、副業・兼業など)
  • ダイバーシティの推進(障害者就労の推進、女性が活躍できる環境整備、外国人材の受入れ、若者雇用推進)
  • 賃金引き上げ、労働生産性向上
  • 再就職支援、人材育成
  • ハラスメント防止対策

働き方改革により、人々にはどのような変化が起きるのでしょうか。大きく分けて、「価値観の変化」と「可処分時間の増加」に強く影響が及ぶことが考えられます。

ユーザーの価値観の変化がゲームチェンジを生む

働き方改革により、人々の価値観が大きく変化し、働き方や暮らし方、そして生き方にまで意識が変わってきます。これまでの当たり前とされていた前提が見直されることで、自分の中の当たり前も見直す機会となりました。さらに、柔軟な働き方により、関わる人間関係に変化が生じ、それに伴い価値観も変化する可能性が出てきます。

これまでメディアが意識していたターゲットやペルソナが大きく変化しているため、それに対応したメディアも必要になります。既存メディアにもリブランディングが必要になってきますし、メディア業界にいる人そのものが、当たり前をイチから見直して、メディアの存在意義や再定義など見直しを行う必要性があります。よりユーザーの視点に立ったメディアの在り方を再考しなければいけません。

しかしこの大きな流れの変化は、チャンスとも言えます。「副業メディア」「ダイバーシティメディア」「長時間労働をしなくても自分らしく生きるメディア」など、ゲームチェンジが起きた今だからこそ、新たな市場がたくさん生まれます。ユーザーの変化に合わせて柔軟にコンテンツを生み出していける体制作りが重要となってきます。

重要なのは「ユーザーにとって有益か否か」

さらに、可処分時間の増加も大きく影響をもたらすことが予想されます。テレワークにより通勤時間がなくなったり、長時間労働自体が見直されたりすることにより、人々の可処分時間が増加します。可処分時間が増えると、どういったことが起こるでしょうか。

まずはパーソナルメディアの増加が考えられます。個人が情報発信をする機会がさらに増え、コンテンツの総量がますます増えます。1億総クリエイター時代にますます拍車がかかります。コンテンツの増加により最適な人に最適なコンテンツが届くようになると、ますます旧メディアは存在意義を問われることになります。マスメディアにしか出来ないコンテンツとは何か、その差別化がより重要になってきます。

「どこの出版社のコンテンツか」「どこの放送局の映像か」よりも、「その記事や映像がユーザーにとって有益か否か」がより鮮明に大事になっていきます。「何を届けるか」よりも「誰に届けるか」をより大切にしたメディア作りが必要になります。

理系技術とビジネス感覚を手に入れる

そういった時代の変化に合わせて、メディア人である我々も変わっていかなければいけません。働き方改革に合わせて、どういったふうにシフトチェンジしていけばいいのでしょうか。

① 可処分時間→理系の技術力を身につける

大手メディアの社員は、大半の人たちが文系出身です。しかし、GAFAなどIT企業と戦わなければいけなくなった次の時代には、デジタル、データ、プログラミングなどの理系の技術力が必須になってきます。いつまでも技術音痴ではいられません。増えた可処分時間を機会ととらえ、理系の技術を身につけるチャンスにしたいです。

② 副業・兼業の解禁→他のビジネスモデルを学ぶ

ビジネスモデルが長く変わらなかったメディア業界の人たちは、ビジネス・お金儲け、に疎い人が多いと感じます。「良いコンテンツを作れば売れる!」時代はとうに過ぎており、デジタルを駆使したビジネスの仕組みを知り、そして新しく作っていかなければいけません。副業・兼業の解禁をチャンスととらえ、ベンチャーやIT企業、もしくはまったく業種の違う会社に身を置き、ビジネスモデルを学ぶ機会にするべきだと考えます。

③ 長時間労働の是正→生産性の向上

メディアはブラック企業の代表的なイメージがあります。実際に労働時間は非常に長く、深夜まで社屋には煌々と灯りが付き、夜遅くまで働いています。しかしそれではこれからの時代、持続的に成長していくことはできません。メディア企業も効率化を目指し、働き方を変え、生産性を向上していくべきだと考えます。「オレたちには働き方改革は関係ない」と考えるメディア人も多くいますが、これを機に、生産性の向上に取り組むのもいいかもしれません。

このように、「メディア」「コンテンツメイカー」「ユーザー」と川上から川下まですべてにおいて大きく変化をもたらすものが“働き方改革”です。この大きなゲームチェンジを機会ととらえ、変化をチャンスに変えられることを願っています。

【法則15】グローバル視点のビジネスモデル・制作・流通が勝機を生む

Key Words
◯リバース・イノベーション
◯時差を利用した制作体制
◯流通の国際的コンプライアンス

レガシーメディアもDX化に大幅シフトチェンジ

日本のメディア業界の歴史は古く、いわゆるマスコミは100年以上の歴史を持つ企業が多くあり、まったくゲームチェンジが起きてきませんでした。

一方、世界を見渡すと、グローバルなメディアは最先端な企業ばかりで、Google、Facebook、アップル、Amazon、Netflixなどはサブスクやアドネットワークなどの新しいビジネスモデルをたくさん生み出してきています。

歴史あるアメリカのニュース雑誌「TIME」紙もデジタル売上が印刷版を上回っていますし、アメリカの新聞「NYタイムズ」もサブスクファースト路線に大々的に舵を切って成功を収めています。

では日本のメディア企業はグローバルに視点を合わせた場合、どういった戦略が必要になってくるのでしょうか。ここからはバリューチェーンの川上から川下の順で、「ビジネスモデル」→「制作」→「販売」でどのようにグローバル化できるか、考えていきたいと思います。

間もなく?メディア版リバース・イノベーション

グローバルな視点でメディアのビジネスモデルを考えたときに、「リバース・イノベーション」の発想は欠かせません。

リバース・イノベーションとは米国の経営学者であるビジャイ・ゴビンダラジャン教授が2012年に提唱した概念で、発展途上の新興国で生まれた技術や商品、アイディアを先進国に逆流させて、世界に普及させる戦略コンセプトのことです。一般的にイノベーションとは先進国で生まれ、世界中に普及し、新興国にも広がっていきます。しかし従来の流れとはまったく違うリバース・イノベーションは、先進国では決して生まれない斬新さを持ち、大きな影響力をもたらし、先進国の既存市場を破壊する力さえ持っています。

ビジャイ・ゴビンダラジャン教授が例に挙げた事例として、以下のものなどがあります。

〇インドのナーラーヤナ病院の開胸手術

アメリカでは2万ドル以上かかる開胸手術を、ナーラーヤナ病院ではわずか2000ドルで実施しています。そんな低価格にもかかわらず、ナーラーヤナ病院の純利益率はアメリカの平均より上回っており、さらに質でもバイパス手術患者の死亡率はアメリカより下回っています。ナーラーヤナ病院はプロセス・イノベーションにより、標準化や労働者の専門家化、規模の経済、ライン生産方式など工業分野ではなじみのコンセプトを多く取り入れ、成功に導きました。

〇GEヘルスケア社の800ドルの心電計

新興国の市場に合うように価格を抑えるため、大幅に設計を簡素化し、機能を絞り、小型軽量化したことにより、800ドルの心電計の生産に成功しました。すぐに先進国でも市場が見つかり、欧州を中心に大ヒットしました。

他にも、ロジテック社の中国市場向けのマウス、P&Gのメキシコ向けの女性用ケア用品など、たくさんの事例が挙げられています。

一般的に新興国では、低価格、簡素な設計、絞った機能、高い耐久性が求められているため、従来とは異なる条件での開発が必要となります。そうした限られた条件下でゼロから開発するからこそ、今までにない画期的なアイディアや商品が生まれやすくなります。

ではどうすればリバース・イノベーションを生むことができるのでしょうか。ビジャイ・ゴビンダラジャン教授は先進国と新興国との間にある5つのニーズのギャップに注目するべきだと述べています。

  • 性能のギャップ
  • インフラのギャップ
  • 持続可能性のギャップ
  • 規制のギャップ
  • 好みのギャップ

すでに先進国で市場ができあがっているからこそ、新興国から新たなビジネスモデルが立ち上がるのがリバース・イノベーションです。メディア業界は今まさに、Google、Facebook、アップル、Amazon、Netflixなどが市場を作りました。リバース・イノベーションが起こるのはこれからです。

先進国だけでなく新興国にも目を向けて、グローバルな視点で戦略を立てていくことが、これからのメディア業界にとって重要になってくるでしょう。

時差を利用したコンテンツの制作体制

次に「制作」の観点からグローバル化を考えていきます。

制作技術の発展により、場所や時間に縛られずにどこでもいつでも作品を作ることができるようになりました。 そうなると、時差をうまく利用して24時間作業ができ、制作スピードを上げることができるようなりました。

アニメや漫画の製作現場ではすでに導入が進んでいますが、日本とイギリスと米国ロサンゼルスはちょうど8時間ずつ時差があるので、日本が9時から17時まで働いて、作業を9時のイギリスに引き継いで、イギリスが9時から17時まで働いて、作業を9時のロサンゼルスに引き継いで、ロサンゼルスが9時から17時まで働いて、作業を9時の日本に引き継ぐということができるようになります。

 これにさらにインドやニューヨーク、ドイツの制作チームを入れると、より時間を効率よく使い、コンテンツ作りのスピードを上げることができます。

アニメ映画やCG映像、フルカラーの漫画やコンテンツなど、多くの人がかかわらなければいけないメディアの現場こそ、このグローバルの制作視点が非常に役に立ちます。

国際的なコンプライアンスを重視した流通

最後に「流通」を見ていきましょう。デジタルコンテンツ白書によると、2018年の流通別ではパッケージが3兆7,422億円(前年比 94.5%)、ネットワークが3兆6,086億円(同111.2%)、放送 が3兆5,926億円(同98.6%)、劇場・専用スペースが1兆7,156 億円(同103.9%)となり、ネットワークが放送を逆転しました。さらに2019年にはネットワークはパッケージをも超えるとこが予想されており、コンテンツ市場の流通ではネットワークが一番大きい規模になります。

ネットワークで欠かせないのがプラットフォームによる流通で、Youtubeやアップル、AmazonやNetflixのプラットフォームが大きな収益を上げてくれます。

しかしここで気を付けなければいけないことがあります。市場がグローバルになるからこそ、下記の内容やワードには非常にナーバスにならなければいけません。

  • 宗教・政治批判
  • 民族・人種・男女差別
  • アダルト系
  • 残虐系
  • 薬・ドラッグ系

ユーザーから批判を浴びるどころか、炎上や不買運動や社会問題に発展する場合もありますし、プラットフォームからアカウントが消されてしまうこともあります。コンテンツメイカー側がしっかりとした知識を持ち、コンテンツの隅々まで管理する体制をとる必要があります。

(以下、第8回に続く)

メディアのイノベーションを生む50の法則

第1回:メディアの変遷と未来
第2回:イノベーション理論の歴史
第3回:「左脳」×「普遍性」
第4回:「右脳」×「普遍性」
第5回:「左脳」×「時代性」
第7回:その他の領域 part1
第8回:「左脳」×「普遍性」 part2
第9回:「右脳」×「普遍性」 part2

第10回:「左脳」×「時代性」 part2
第11回:「右脳」×「時代性」 part2(10/19ごろ公開)
第12回:その他の領域 part2(10/26ごろ公開)

以下、続く。

関連記事

2,624ファンいいね
226フォロワーフォロー
2,022フォロワーフォロー

最新ニュース

司法省がグーグルを提訴、検索エンジンを巡り独占を維持【Media Innovation Newsletter】10/18号

毎週末発行、メディア業界の一週間を振り返る「Media Innovation Newsletter」です。今週のテーマ解説では、司法省によるグーグルの提訴について書きます。 メディアの未来を一緒に考えるMedia Innovation Guildの会員向けのニュースレター「Media Innovation Newsletter」 では毎週、ここでしか読めないメディア業界の注目トピックスの解説や、人気記事を紹介していきます。ウェブでの閲覧やバックナンバーはこちらから。 もくじ・今週のテーマ解説 司法省がグーグルを提訴、検索エンジンを巡り独占を維持・今週の人気記事トップ10 NewsPicksのリニューアルに疑問の声・会員限定記事から Instagramのステマ対策に注目・編集部からひとこと 今週のテーマ解説 司法省がグーグルを提訴、検索エンジンを巡り独占を維持

ペットの動画メディア「The Dodo」を運営するGroup Nine、ペット保険会社に投資

世界的に有名なペットの動画メディア「The Dodo」を運営するGroup Nine Mediaが、2020年10月19日、ペット保険会社のPetplanとパートナーシップを提携し社名を変更することを発表しました。社名は、2021年にFetch by The Dodoに変更される予定です。The Dodoのブランド力や大規模なコミュニティとPetplanの業界最高レベルの保険技術を組み合わせ、ペット保険業界を再構築する方針を示しています。 Fetch by The Dodoの取り組み Fetch by The Dodoは、人間とペットのつながりを深めることに専念する最初のペットウェルネスブランドを目指しています。具体的には、ペットが加入している保険プランに飼い主がすぐにアクセスできる新しいモバイルアプリや飼い主同士で情報共有可能なコミュニティ、それぞれのペットに合った健康に関する情報などを提供します。これらのサービスは、すでにPetplanの25万人以上の既存会員が使用していますが、今後はThe...

The Atlanticが気候変動をテーマにしたニュースレター「Planet」をローンチ

The Atlanticは気候変動に特化したウェブメディア「Planet」とニュースレターである「The Weekly Planet」をローンチしました。 Planetとは 気候変動はこれまでの生活によってもたらされた今世紀最大の危機の1つだと考えられており、地球規模で働き方や遊び方、買い物の仕方、投票の仕方などを見直す必要があるため、The Atlanticが本サービスを作りました。 The AtlanticはPlanetを、気候変動を抑制するための行動を呼びかけるものではなく、人々の気持ちに寄り添ったニュースレターにしたいと考えています。危機的な状況にあるこの時代を生き抜くため、専門家の情報や、有益な調査結果などを掲載する予定です。Planetでは、今後数ヶ月間で以下のような情報を読者に提供する見込みです。 まず、将来的に起こりうる問題ではなく、現在すでに起こっている気候変動にフォーカスして特集すると公表しています。具体的な内容としては、気候変動が地球上のビジネスや文化、社会、生活にどのような影響を及ぼしているかについて取り上げます。

グーグル、東奥日報・四国新聞・徳島新聞・大分合同新聞のデジタル化を支援

グーグルのGoogle News Initiativeは、Local Media Consortiumプロジェクトを展開する電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)と協力して、東奥日報・四国新聞・徳島新聞・大分合同新聞の4つの地方新聞社のデジタル化の支援を行ったとのこと。その結果がレポートされています。 CCIのLocal Media Consortiumプロジェクトは地方新聞社のデジタルトランスフォーメーション推進をサポートするもので、第一弾の取り組みとしてグーグルが推進するAccelerated Mobile Pages(AMP)やCMSの導入サポートを行うとしています(2020年1月のプレスリリース)。 グーグルとCCIは新聞社のウェブサイトの最適化、モバイル体験(UX)の改善、マネタイズ戦略の策定などをサポート。各地で講演等を行ったほか、4つの新聞社には特にハンズオンで支援を進めていったとのこと。特に今回はAMPの導入に焦点を絞って技術的なサポートが提供されたということです。 グーグルではAMPのサポート(濃い青で示された県の新聞社)、イベントを通じたサポート(薄い青で示された県の新聞社)を行ったとのこと

「Snapchat」の第3四半期、ユーザー数、売上高が大幅な成長

スマートフォン向けの動画共有アプリ「Snapchat」を運営するSnapは、第3四半期の決算を発表しました。利用ユーザー数、売上高において大幅な伸びが見られ、事前の予想を上回る結果となりました。 2020年第三四半期の売上高は15億6500万ドル、総収益は前年比52%増加の679百万ドルとなりました。1日あたりのアクティブユーザー数(DAU)は、iOS、Androidの両プラットフォームにおいて増加傾向を維持し、数値としては前年比18%増加の2億4900万人にまで到達しました。また、アプリ内で作成、投稿される平均Snap数は前年同期比で25%増加し、ユーザーの1日当たりの総視聴時間は前年同期比で50%以上増加しています。 Snapの最高経営責任者エヴァン・シュピーゲル氏は今回の業績の大幅な成長について「コミュニティと広告パートナーに価値を提供することに注力してきたことが、プラスの結果に結びついた」とコメントしています。

来週2件のイベントを開催します!「Editorial Innovation Night #1」「Meetup #20 D2Cの今が分かる2時間」

MIでは10月最終週に2日連続のオンラインイベントを開催します。ぜひチェックしてみてください。 Editorial Innovation Night #1 編集部のデジタルトランスフォーメーション sponsored by pasture こちらは新企画、これからの編集部の在り方を考えるオンラインイベント「Editorial Innovation Night」です。夜の時間帯に開催し、ゆるりと編集部の未来について一緒に考えられればと思っています。

お知らせ

来週2件のイベントを開催します!「Editorial Innovation Night #1」「Meetup #20 D2Cの今が分かる2時間」

MIでは10月最終週に2日連続のオンラインイベントを開催します。ぜひチェックしてみてください。 Editorial Innovation Night #1 編集部のデジタルトランスフォーメーション sponsored by pasture こちらは新企画、これからの編集部の在り方を考えるオンラインイベント「Editorial Innovation Night」です。夜の時間帯に開催し、ゆるりと編集部の未来について一緒に考えられればと思っています。

「Media Innovation Guild」が3000名に到達、サブスクで食っていける日は来るのか?

長い間、サボってしまっていましたが、Media Innovationの会員制組織「Media Innovation Guild」の進捗報告です。2020年3月に開始してから半年以上が経過しました。そして、先日ようやく3000名の会員登録を達成しました。やはりというか登録数は若干鈍化が見られるようです。 「Media Innovation Guild」は月額980円もしくは4000円のサブスクリプションサービス(無料会員もあり)ですが、収益基盤を整えてよりコンテンツに投資をしたいという思いと、これだけサブスクリプションビジネスについて報じている僕らとしても実践的に知りたいという気持ちがありました。その結果はこうした記事で随時報告していければと思っています。 新規ユーザー登録数は徐々に鈍化傾向に

メディア業界求人

編集【総合自動車ニュースメディア】※アルバイト

仕事内容 総合自動車ニュースメディア「レスポンス」の編集、ライティング業務の募集です。 日本が誇る自動車産業はいま激変の時代を迎えています。 EV、自動運転、コネクテッド、シェアリングなどの話題が報道されない日はありません。 私達の最も身近な移動手段であるクルマが大きく進化しようとしています。 そんなクルマの進化を最前線で見ることのできるお仕事です。 【具体的な業務内容】 デスク業務・記事校正、写真データ整理、ロケ・取材サポートなど、レスポンスの編集業務全般。 まずは社内でデスク業務を行って頂き、その後スキルに応じて海外取材、タイアップ企画の進行等もお願いできればと考えています。 ---------- 株式会社イードが運営する「レスポンス」は月間5000万PVを誇る、日本最大級の自動車メディアです。 1999年の創刊以来、数多のクルマ情報を発信し、多くの読者の支持を集め、業界からも信頼される媒体となっています。 今までのメディアの形に囚われず、VR映像を活用した取り組みや、チャットボットでの情報発信にもチャレンジしています。 歴史的転換点にある自動車を見つめる、日本最大級のメディアでお仕事をしてみませんか? 自動車やモータースポーツへの興味・関心はもちろん、最新のIT/Webテクノロジーに関心を持つ方、ネットメディアのビジネスモデルに興味のある方、スマートフォン/タブレットなどのガジェットを使いこなしている方など、“クルマ好き+α”のスキルを編集部で活かしてみませんか? 世界中のモーターショウなど海外出張のチャンスも転がっています。 応募資格・条件 未経験OK学歴不問 ・自動車、乗り物がお好きな方 ・自ら情報発信をすることや、インターネットが好きな方 ・Webサイトを活用したビジネスに興味のある方 ・自ら作成したコンテンツを配信することに興味のある方 ※上記当てはまる方でしたら未経験の学生さんなども歓迎です! 【歓迎スキル】 ・自動車専門媒体、新聞社、ウェブ媒体での編集経験 ・カメラ(スチール、ムービー)撮影スキル ・幅広い興味と知識/語学力/企画・提案能力/人脈力 ・普通免許、二輪免許 ・英語 ※レベルは問いません 勤務地 駅から徒歩5分以内転勤なし 東京都新宿区西新宿新宿住友ビル28F(最寄駅:都営大江戸線「都庁前駅」) アクセス 都営大江戸線「都庁前駅」より徒歩1分(駅を出て正面のビルです!) JR「新宿駅」より徒歩10分 丸の内線「西新宿駅」より徒歩5分 西武新宿線「西武新宿駅」より徒歩14分 勤務時間 完全土日祝休み10時以降に始業 10:00 ~ 19:00 勤務時間応相談 1日6時間以上勤務の場合は休憩60分 【勤務条件】 週3~5日(基本10:00~19:00※残業あり※応相談) ※土日・祝日は休業日となります。 ※上記時間での勤務が難しいという方もご相談下さい 給与 時給 1,100円以上 休日休暇 年間休日120日以上 福利厚生 交通費支給あり ■社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)※対象者 ■通勤手当全額支給(月100,000円まで) ほか

Web広告営業(プロデューサー候補)

仕事内容 まずは当社が運営する各メディアのビジネス担当者(営業担当)として、 クライアント向けの広告枠提案や、プロモーション案の企画営業などをしていただきます。 現場でお客様のニーズを理解した上で、メディアビジネスの経験を積み、 将来的にはメディア事業のプロデューサーとして、 チームのマネジメントや、営業の売り上げ管理も含め、 今後の事業をどう大きくしていくか、メディアの戦略についてなどの戦略立案や 事業企画を一緒に考えていただきたいと思っています。 若いうちから大きな裁量権を持って、様々なことにチャレンジできます。 やりたい!という気持ちを全力でサポートしますので、 思い描くキャリアを実現していただきたいと思います。 ◆当社の強み/今後の展望◆ 人々のニーズに寄り添ったメディア事業、リサーチ事業、ECを中心とした テクノロジー事業の三つを核に事業展開しております。 特にメディア事業では、IT、自動車、教育、映画、ゲーム、アニメなど 各分野に特化した20ジャンル50以上のメディア・サービスを運営し、 月間でのべ約3,400万人以上におよぶ方々にご利用いただいております。 今後も自社メディアの運営力を活かし、 企業に対するメディア運営支援事業やECサイトの運営受託事業を強化し、 更に、M&Aなどで媒体や事業も増やしていく経営方針です。 様々な分野の自社メディアを持っているため、多方面で活躍できること、 またご自身の興味のある分野で事業立ち上げのチャンスがあります。 もし、起業したいという想いはあるけど、仕方がわからない。 まずは小さくても自分の城を築きたい。などの気概があれば、 当社で新規事業を創ってみませんか。 若手に裁量を与え、チャレンジできる環境は、 今後のキャリア形成にとって大きなものとなるはずです。 応募資格・条件 【必要な能力・経験】 ・Web、IT業界にて就業経験 ・広告提案 or 広告プランニング経験 ・ITリテラシーが高い方(エクセル、パワーポイントでの資料作成など) ・提案資料の作成経験 募集人数・募集背景 増員 メディア事業拡大に向けての増員です。 M&Aなどで今後もメディア数を増やしていく予定のため、一緒に戦っていただける方を常に募集しております! 勤務地 駅から徒歩5分以内 東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル28F(最寄駅:都庁前) 駅出口正面のビルです! アクセス 都営地下鉄大江戸線「都庁前駅」徒歩1分 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」徒歩5分 JR各線、京王線、小田急線、東京メトロ丸ノ内線、都営地下鉄大江戸線「新宿駅」徒歩10分 西武新宿線「西武新宿駅」徒歩15分 勤務時間 完全土日祝休み 9:30 ~ 18:00(フレックスタイム制) 所定労働時間7.5h(休憩1h) フレックスタイム制(コアタイムなし) 給与 年収 3,000,000円 ~ 6,000,000円(※想定月給 250,000円 ~ 500,000円) ※給与は年俸制です。(年収÷12を月に支給) ※試用期間6か月(期間中の条件変更はありません) ※固定残業手当は月50時間相当分、73,530円(年収300万円の場合)~147,059円(年収600万円の場合)を支給 (上記記載は固定残業手当を含めた金額です) ※時間外手当(固定残業時間)、上記50時間超過分は別途支給いたします。 休日休暇 年間休日120日以上年末年始休暇 ●休日(年間120日以上) 完全週休2日制(土・日)、祝日、創立記念日(4/28) 年末年始(12/29~1/4) ●休暇 ・年次有給休暇(法定)最大20日/年 ・Happy Life休暇(特別有給休暇)10日/年 ・特別休暇(慶弔休暇、産前産後休暇、生理休暇、育児介護休暇、育児短時間勤務制度あり 等) ◇ 年末年始休暇 福利厚生 雇用保険労災保険厚生年金健康保険交通費支給あり資格取得支援・手当てあり時短勤務制度あり服装自由 ■健康保険(ITS健康保険組合) 厚生年金保険、労災保険、雇用保険加入、定期健康診断 ■食事補助制度(食事券半額負担) ■借上社宅制度(適用条件あり) ■懇親会費補助制度 ■歓迎会費補助制度 ■オフィシャルクラブ支援制度 野球、フットサル、ボルダリング、ランニングなどのクラブ活動費用として、1人5,000円(年間)を補助金として支給し活動しています。 ■ワンコインアイディア制度 *会社や社員にとってメリットのあるアイデアを発信した社員に対し、その都度ごとに500円を支給 ■表彰制度 ■映画の日の補助金 など ◇ 雇用保険 ◇ 厚生年金 ◇ 労災保険 ◇ 健康保険 ◇ 服装自由