ブロックチェーンで唯一性が担保された資産であるNFT(ノン・ファンジブル・トークン)。非常に高額で取引されるなどの話題が尽きないNFTですが、これによってデジタルコンテンツはどう変化していくのか、2021年9月の特集は「NFTが進化させるコンテンツの未来」です。
2021年の年明けから一気に注目度が増してきたNFT。ニュースで目に触れる機会も増えたと思いますが、現状どんな状況になっているのか、どんなNFTが人気で、どんなジャンルがあるのか。この記事では特集のスタートとして、様々なチャートからNFTのいまをチェックしてみたいと思います。
目次
【人気プロジェクト】トップの「CryptoPubks」はイケハヤ氏も購入
まずは気になる人気プロジェクト(コレクション)をチェックしてみます。
最も人気なのは「CryptoPunks」(LarvaLabs)というプロジェクト。これは2017年に登場した最古参のNFTの一つで、アルゴリズムで生成された1万個の、24x24pxの人物画です。殆どが人間の男女ですが、中にはゾンビやエイリアンなども含まれ、そうしたレアは特に高値で取引されています。過去1週間で112点が4000万ドル以上で取引されています。VISAが1700万円で購入したり、仮想通貨投資家としても著名なイケダハヤト氏が3000万円で購入した、というのもニュースになりました。
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続いて人気の「Art Blocks」はまた異なる趣があるコレクションです。Art Blocksはアルゴリズムによって生成されたアートで、ウェブサイトで設定を決めて誰でも生成する事ができます。生成されるのは静止画、3Dモデル、インタラクティブな体験、など多彩で、生成されるテイストも膨大なパターンがあります。プロジェクトは「Curated Collection」としてArt Blocksを象徴する作品をキュレートしますが、作品自体は続々と生まれていきます。その中から優れたものが高値で売買されるものになるというわけです。
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3位に入っている「Bored Ape Yacht Club」は”退屈なゴリラのヨットクラブ”という変わった名前ですが、NFT所有者限定のヨットクラブ(コミュニティ)に参加するチケットも兼ねたものになっています。1万点の限定があり、カルト的な人気を集めています。アーティストやスポーツ選手など著名な投資家もいて、NFT所有者は著作権も利用できるということで(大抵のNFTは著作権が作家に留保されている)、PVや映像作品で利用されるケースも出てきています。
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