知識インフラとして不可欠な存在に君臨も、多方面から攻撃を受けるWikipedia【Media Innovation Weekly】9/8号

・Wikipediaは信頼される知識インフラとして重要な役割を果たす
・中立性とプロセス重視で、多くの論争を高品質な情報に変換している
・編集者不足や政治圧力、情報操作の課題が持続可能性を脅かしている

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今週のテーマ解説 知識インフラとして不可欠な存在に君臨も、多方面から攻撃を受けるWikipedia


以前は信頼のおけない情報源の代名詞だったWikipediaですが、いつの間にかプラットフォームやAIも依存する、デジタル上の知識のインフラとしての地位を確立しました。1日7000万人が利用し、広告収入に頼らず、年間1億7000万ドルの寄付で成り立っています。

Wikiedpaiはジミー・ウェールズ氏が1999年に無料のオンライン百科事典を作ろうと立ち上げたのがスタートです。もともとNupediaという編集者による百科事典を作ろうとしましたが、記事がなかなか集まらず、wiki形式にして一般のユーザーによる執筆を募ったところ急成長。多数のユーザーが参加するためのルール確立の過程で「中立的観点(NPOV)」という編集基準であり、協力のための「社会的概念」が生み出されました。

そんなWikipediaについて、The Vergeが「Wikipedia is resilient because it is boring」(Wikipediaは退屈だから強靭だ)という長文の特集記事を掲載していました。「中立的観点」を貫き、劇的な真実追求ではなく、ウェールズ氏の「何が真実かではなく、人々が何を信じているかについて書く」という姿勢を貫くWikiepdaiの現状と課題についてまとめてみます。

「退屈さ」こそが競争優位性


《Manabu Tsuchimoto》

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Manabu Tsuchimoto

デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。2000年に個人でゲームメディアを立ち上げ、その後売却。いまはイードでデジタルメディアの事業統括やM&Aなど。メディアについて語りたい方、相談事など気軽にメッセージください。

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