AIがネット上のコンテンツを大量に取り込み、再利用する時代が到来しています。これに対してパブリッシャーやメディア企業が直面している最大の課題のひとつが「適正な対価の確保」です。従来の広告モデルや検索流入に依存した収益構造は大きく揺らぎ、AIの登場は「創り手」と「利用者」の関係を根本から問い直しています。
そうした状況の中、2025年9月10日、米サンフランシスコで新しいオープンプロトコル「RSL(Really Simple Licensing)」と非営利団体「RSL Collective」の設立が発表されました。Reddit、Yahoo、Medium、O’Reilly Media、Ziff Davisといった有力なパブリッシャーやインターネット企業が初期サポーターに名を連ねています。
この新標準は「AIファースト時代のrobots.txt」とも言える存在であり、コンテンツ利用のルールと補償を自動化・標準化する仕組みを提供します。