サブスクリプション・ビジネスにおける収益化のためのプラットフォームを提供するZuoraが隔年で調査をしているサブスクリプション・エコノミー・インデックス(以下、文中ではSEI)の最新版を発表しました。

【SEI(サブスクリプション・エコノミー・インデックス)とは】
サブスクリプション・ビジネス成長の評価基準となり、Zuoraが顧客企業に提供しているサブスクリプション・マネジメントサービスのプラットフォーム上で生成、集約、匿名化されたデータを使い、サブスクリプション・ビジネスの有機的成長を追跡したものです。

米国GDPに先んじて、SEIが推移

北米、欧州、アジア太平洋地域における調査対象企業では収益成長率が7年で300%を超え、年平均成長率換算では18%となりました。さらに、S&P500企業および米国小売企業の約5倍、ドイツ指数構成企業およびオーストラリア指数構成企業の10倍に及んでいることがわかりました。

また、IT分野の動向を分析するガートナー社は「BtoC企業の75%が2023年までにサブスクリプションサービスを提供することになる」と予測。同社の調査では企業の70%がサブスクリプション・サービスを提供中、または提供を検討していることがわかりました。

さらに、SEIで初めてサブスクリプション・ビジネスの収益成長率が米国の国内総生産を上回っていることがデータでされています。

サブスクリプション企業における成長率の直近のピークは2018年第1四半期で、続く第2四半期に米国GDP成長率がピークに達しました。2017年にも、SEIは先行して成長期に突入し、米国GDPよりも1四半期早く成長を遂げています。2018年後半、サブスクリプション・エコノミーは再び先行する形で第2四半期に減速し、続いて第3四半期に米国GDPが減速を始めました。 現在も米国GDPは減速状態にありますが、SEIは回復しつあります。

サブスクリプション・エコノミーの長期間にわたる影響力とビジネスモデルの可能性

SEIレポートにはサブスクリプション・エコノミーの長期間にわたる大きな影響とビジネスモデルの可能性も示されています。主な内容を簡潔にあげると以下になります。

■サブスクリプション・エコノミーは幅広い経済トレンドの主要指標である
2018年12月までの7年間におけるサブスクリプション・ビジネスの収益成長率は、S&P 500企業および米国小売業のおよそ5倍に及んでいます。さらに、四半期ごとのGDP成長率と比較した場合、SEI成長率は米国経済に1四半期先行して上下変動しています。

■ サブスクリプション企業の成長はサブスクライバーの獲得に牽引されている
2017年の平均サブスクライバー増加率は11.7%でしたが、料金の値上げ幅を抑えることでサブスクライバーの獲得が促進され、2018年はは14%となりました。一方で、1アカウントあたりの平均収益(ARPA)2017年には11.3%だったのに対し、2018年はわずか8%に留まっています。

■BtoCのサブスクリプション企業が回復している
2016年には、BtoCのサブスクリプションサービスの均解約率が30%を超えましたが、2017年と2018年にはBtoB型サブスクリプションサービスの年平均解約率である28%を下回る、24%にまで改善されました。さらに、BtoC企業の2018年の成長率は23%で、これもBtoB企業の20%を上回りました。

■欧州の成長率は北米を上回り、アジア太平洋地域が続く
過去33カ月間の北米におけるCAGRが21.6%であるのに対し、EMEA(欧州・中東・アフリカ)では、それを上回る25.6%というペースで成長しています。さらに、アジア太平洋地域におけるSEIレポート対象企業の今年の成長率は16%という結果になりました。

サブスクリプションの勢いはSaaSに留まらず、IoT及びテレコミュニケーション分野でも高い成長を記録

2015年、2016年においては、最も成長率の高い分野はSaaSでしたが、2017年中盤以降IoT分野がこれを上回るようになりました。さらに2018年にはテレコミュニケーション分野が急速に成長し、この2年間で成長率がSaaSと肩を並べるまでとなりました。

ZuoraのチーフデータサイエンティストであるCael Gold(カール・ゴールド)氏は「これらのデータは、サブスクリプション・エコノミーが想像以上に成長を続け、その重要性が拡大していることを示唆しています。」とコメントしています。