12月21日、米メタが運営するニュースレタープラットフォーム「Bulletin」が、開始6ヶ月の経過報告を掲載しました。
Bulletinは、高まるニュースレター人気を受け、今年6月に米国でベータテストが開始されました。利用手数料が無料であり、ライターが購読収入の100%を受け取ることができるほか、ニュースレターを配信できるのはメタ社が厳正な審査を通して厳選したライターに限られることなどが特徴です。また、Bulletinは、ローカルジャーナリズムを支援することに焦点を当てており、500万ドルのローカルジャーナリスト支援基金も設けられています。
登録されたニュースレターは115を超え、経過が順調であることを報告するとともに、今後1年間でエクスペリエンスの向上やライターの収益化支援に力を入れていくことが述べられています。また、Bulletin、Facebookを通じた読者とのつながりについても事例を交えて紹介されています。
Bulletinの立ち上げから6カ月
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旧フェイスブックがBulletinの立ち上げを発表したのは6月であり、本発表時点で6ヶ月が経過したことになります。他のニュースレタープラットフォームのSubstackやMediumと比べて後発となっていましたが、手数料が完全に無料であることやFacebookとの連携をアピールポイントにしていました。
6ヶ月が経過した現在の状況として、115を超えるニュースレターが登録されたことから、好調であることをアピールしています。さらに、登録して数ヶ月というライターが多い中、その半数が1,000人を超える無料登録者を獲得できている点によっても順調さを強調しています。
そして今後1年間の方針として、堅調にライター数を増やしていくこと、読者のエクスペリエンスを向上させていくことが述べられています。このエクスペリエンスの向上には、ニュースレターの形式やトピックスの拡充が含まれているようです。
Metaプラットフォームを通じた読者とのつながり
Bulletinや、Facebookなど他のMetaプラットフォームに関わる読者とのつながりについて、その事例がいくつか紹介されています。
「xoxo Dorie」と「This is A Cook Letter」がBulletinでお互いにレシピの記事を交換して配信を行った際には、それぞれが数百の登録者を獲得することができたようです。
テキサスのローカルニュース紙「The Kerr County Lead」は毎週フェイスブックライブの配信を行い、ローカルコミュニティとの交流を深めています。
ヘルスケアの専門家である「Gratitude Weekly」のAlex Elle氏はFacebook Q&Aを通じて常に読者との交流を深めているようです。
Maria Celeste氏が自身のフェイスブックページにBulletinの登録リンク付きの動画を投稿した際には、数百の登録者を獲得することができました。
「Madison Minutes」は登録者限定のフェイスブックグループを設立したり、Virgie Tovar氏はBulletin内にプレミアムコンテンツとして独占質問やエッセイを公開しています。
Bulletinライターへの特典
Bulletinのライターには以下の特典が用意されていることも紹介されています。
- グラフィックデザイン企業のTop hatを利用でき、ロゴデザインなどでブランド力を強化
- 画像素材サービスのGetty Imagesを無料で利用することができ、魅力的な記事作成を支援
- 法的な観点で公開前に記事のチェックを受けたり、法的請求があった場合のサポートを受けることが可能
- 記事のバックグラウンド調査のために、データベースプロバイダーLexisNexisへアクセスすることができる
- クレイグニューマークジャーナリズム大学院と連携し、独自の起業型のジャーナリズムクリエイタープログラムへ参加することができる
- Dan OshinskyとBuzzFeedによるニュースレター戦略に関する学習機会を無料で参加することが