テレビCMの認知度はYouTube広告の2倍以上 民放連第2回調査結果

一般社団法人日本民間放送連盟・研究所は、株式会社電通、株式会社ビデオリサーチの協力を得て、「テレビの広告効果に関する研究」第2回調査の結果を発表しました。調査対象は、全国の男女 15~69歳です。

調査では、公益社団法人日本アドバタイザーズ協会 テレビ・ラジオメディア委員会を通じて募集した3社の広告主の5つの商品について、2021年11月から2022年1月にかけ、実際の広告キャンペーンの効果測定を実施しました。

テレビ広告とYouTube動画広告の両方を用いた広告キャンペーンでの到達から、購買に至る各プロセスでの両者の効果とコスト効率を計測・比較。同時に、テレビ広告、YouTube動画広告が情報・購買行動に与える影響などについても分析し、テレビCMの効果、効率の高さを実証しました。

テレビCMのリーチ(調査対象者全体に対する5商品の平均リーチ)は 、79.2%でした。一方、YouTube動画広告のリーチは4.1%となっています。テレビCMとYouTube動画広告の両方が到達した重複リーチは3.3%。YouTube動画広告だけのリーチ(インクリメンタル・リーチ)は0.8%でした。

テレビCMのリーチは、平均して80%近くありました。YouTube動画広告のリーチは、テレビとの重複分を含めても4%程度で、YouTube単独では1%程度でした。

広告の認知効率(広告がリーチしたと判定された人のうち、その広告を実際に認知していた人の比率、5商品の平均)は、テレビCMが42.9%。YouTube動画広告は20.1%でした。両方がリーチした人では48.3%となっています。テレビCMは、YouTube動画広告に比べ2.1倍広告が認知されやすく、広告認知効率はテレビCMとYouTube動画広告の両方がリーチすることで、さらに高まります。

購買率(広告がリーチしたと判定された人のうち、その広告の商品を購買した人の比率、5商品の平均)は、テレビCMは3.1%でした。YouTube動画広告は1.7%、両方がリーチした人は5.4%となっています。テレビCMはYouTube動画広告よりも1.8倍商品の購買につながりやすく、商品の購買率はテレビCMとYouTube動画広告の両方がリーチすることにより、さらに高まります。

テレビCMは、特に「認知」「興味関心」「購買意思決定」のプロセスへの寄与の大きさがありますが、インターネット動画広告は、ネット媒体やSNSでの情報検索・比較などの「検討プロセス」のきっかけや行動喚起に役割の中心があります。

テレビCMのその他の特徴には「買い物などの際に店頭で商品を確認する」行為との関連性が高いことが認められますが、これらの役割の効果性は商品カテゴリーの違いや、定番ブランド商品か新商品かの違いなどによって強弱が見られます。

次に、購買プロセスの接触から購買に至る各プロセスでの1人当たりCM単価を、実際のテレビCM(タイムCMとスポットCMが混在)、YouTube動画広告別の出稿金額をもとに試算しました。

広告リーチの単価は、テレビCM2.4円。YouTube動画広告は5.2円でした。広告認知を見ると、テレビCM5.6円、YouTube動画広告は25.8円。購買は、テレビCM75.8円、YouTube 動画広告は308.7円でした。

テレビCMはYouTube動画広告に比べ、リーチから購買に至る全プロセスが割安でした。特にテレビCMの商品認知以降のプロセスは、YouTube動画広告の4分の1以下の単価水準になっています。これは、コスト効率では4倍以上高いと言えます。

広告認知効率・購買ファネル効率は、いずれもテレビCMがYouTube動画広告よりも高くなりました。広告効果は、テレビCMとYouTube動画広告との重複接触でさらに向上します。

テレビCMは商品確認を「買い物のついで」の促し、それが購買促進にも結び付いています。一方、YouTube動画広告は「検索・比較・話題・投稿」といった情報行動率がテレビCMよりも高くなっています。

広告の効果性(ファネル効率)はカテゴリー等関わらず、いずれも共通した結果になりました。メディアの中での位置づけでは、食品・飲料の新商品は「認知・興味関心」「購買意思決定」で、テレビCMが店頭の実物と似た役割を持っています。一方、定番ブランドや耐久財では、そうした特長が見られませんでした。行動喚起の違いでは、一部で効果性が弱い場合も見られました。

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