【メディア企業徹底考察 #13】UUUMが売上高を下方修正、ライバーへの出資は買収への布石か?

YouTuberのマネジメントを行うUUUM株式会社が、2021年5月期の通期売上高を従来予想の286億円から243億円へと15.0%引き下げました。電通の調査によると、2020年のインターネット動画の総広告費は3,862億円と、前年比21.3%の増加となっています。しかし、UUUMの売上高は、…

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YouTuberのマネジメントを行うUUUM株式会社が、2021年5月期の通期売上高を従来予想の286億円から243億円へと15.0%引き下げました。電通の調査によると、2020年のインターネット動画の総広告費は3,862億円と、前年比21.3%の増加となっています。しかし、UUUMの売上高は、2020年5月期から2021年5月期で8.2%しか伸びていません。巣ごもり特需ともいえる稼げる状況下で、売上の伸びが抑制されてしまいました。

■UUUM業績推移(単位:百万円)

決算短信より筆者作成

UUUMは2019年5月期までは新興企業らしい驚異的な成長を遂げていましたが、2020年5月期から急ブレーキがかかり、売上高は前期比13.9%増。2021年5月期には8.2%増と更に伸びが縮小しました。同時に利益率も急激に悪化し、6%台の高い利益率が3%台まで低下しています。

動画広告の総広告費とUUUMの売上高を重ねると、その苦境ぶりが浮かび上がっています。下のグラフは、インターネット動画の総広告費の伸び(前年対比)と、UUUMの売上高(2018年は2019年5月期)の前期比の伸びの比較です。

■動画広告とUUUMの売上高の伸び率の変化

2018年は市場の伸長率と歩調を合わせていましたが、2019年から大きく水をあけられています。この背景にはYouTuberの事務所離れや不祥事による影響があると考えられます。そのような中、UUUMは人気ライブ配信者コレコレを抱える株式会社ライバーと資本業務提携しました。動画広告以外の収益柱構築を急いでいるように見えます。

この記事はUUUMの事業構造を解説し、ライバーとの資本業務提携が事業戦略上どのような意味を持つのか解説するものです。

企業とのパイプが構築できずYouTuber頼みに


《不破聡》

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