ピュー研究所の最新の調査結果によれば、Twitterを利用している米国人の7割が、プラットフォーム上でニュースを入手しています。12月14日、ピュー研究所は、ツイッター上で米国人がニュースに関するツイートをどのように行っているのか、その調査結果を発表しました。1,000人以上の米国人を対象に6月から8月まで行われたこの調査では、2015年に行われた同様の調査との比較に焦点が当てられています。ニュースのジャンル、意見主張の有無、ツイートの種類が調査対象となり、政治に関するツイートやリプライの増加、ハッシュタグの激減などが判明しました。
目次
ツイートするニュースジャンルの変化
[MMS_Paywall]
2015年の調査において、米国人がツイートするニュースジャンルはエンターテイメント、政治、スポーツが上位3位となっていました。そしてこの傾向は今回の調査でも変化はありません。一方、上位3位内の割合には変化が見られているようです。

まず、政治系ニュースのツイートの割合が17%から26%へと大幅に増加しました。その一方、スポーツニュースのツイートは25%から12%へ大きく落ち込んでいます。ヘルスケアニュースに関するツイートが2%から8%へ増加したことや新型コロナウイルスに関わるツイートが17%も占めていることから、パンデミックがその要因とも考えられそうです。
スポーツに関しては、2015年の調査でスーパーボウルが開催されていたこともあり、状況自体が大きく異なることも言及されています。ちなみに、エンターテイメントニュース関連のツイートは28%から29%と横ばいでした。
ツイート上での意見主張有無
ニュースに関するツイートでユーザー自身の意見を述べている割合は、約10分の4である37%でした。2015年での調査時には39%であったことから、ほとんど変化はないと言ってよさそうです。新型コロナウイルスなどの大きな変化の中でもツイートで自身の意見を主張する米国人の割合は変わらないということを示しています。
通常ツイートの減少とリプライの増加
ツイートの種類に関する調査では、いくつかの点で2015年から変化がみられます。他のツイートと関係のない独立した通常ツイートは、今回、38%から19%へと半減しました。その一方、他のツイートへのリプライ(返信)は13%から21%へと大きな増加しています。

また、2016年に導入された引用ツイートも7%を占めており、全体の中で存在感を見せています。同研究所によれば、通常ツイート減少の要因の一つとして、この引用ツイートの存在があると述べています。
2015年当時と比べ、他のユーザーとの意見交換が活発に行われるようになったと言えるかもしれません。
ハッシュタグの激減
今回の調査における残る大きな変化点としてハッシュタグの激減があります。2015年では米国人のニュースツイートの3分の1にハッシュタグが含まれていましたが、今回の調査でわずか2%にまで減少していることが判明しました。そのほかにツイートの中で画像を添付している割合については27%から30%で横ばいとなっており、変化は見られませんでした。