株式会社BitStarとKDDI株式会社は、SNSに投稿された写真や映像を解析する生成AIの活用により、商品・サービスに親和性の高いインフルエンサーを提案する技術を共同開発したと発表しました。両社は、企業向けインフルエンサーマーケティングサービス「BitStar Match」に本技術を追加し、2024年12月4日から提供を開始します。
本技術は、SNS上の投稿内容を生成AIで解析し、商品名や活動地域、趣味嗜好などに基づいて最適なインフルエンサーを選定するものです。企業はプロモーションの効果を最大化し、ターゲティングと効果測定をデータに基づいて実施できます。
これまで、インフルエンサーキャスティングサービス「BitStar Match」では、プロフィールや位置情報といったプラットフォーム側が開示できるインフルエンサー属性情報と、視聴者およびフォロワーの属性を参考にしてインフルエンサーを選定していました。新技術を搭載したことで、より柔軟なキーワードで親和性の高いインフルエンサーを選べるようになります。
プロモーション後には、SNS上での商品やサービスに対するポジティブとネガティブな反応を施策実施前後の発信量で比べる効果測定が可能です。さらに、企業の商品やサービスとの関連性が強いキーワードを発見し、ターゲットとすべき顧客の興味関心を明確化します。

KDDIやエイベックス・クリエイター・エージェンシーは先行して本技術を導入し、実際のプロモーションで効果を上げました。KDDIは自社ブランド「au/UQ mobile/povo」のプロモーションに活用し、キャンプやゴルフなど様々な利用シーンに適したインフルエンサーを選定。エイベックス・クリエイター・エージェンシーも写真展やアートイベントで大量のインフルエンサーをキャスティングしました。定量と定性の両面から施策を分析し、データを蓄積しています。
今後、BitStarとKDDIはさらにパートナーシップを深め、KDDIが保有する技術を掛け合わせることで、サービスの精度向上を目指す方針です。国内のインフルエンサーマーケティング市場は、2024年で860億円、2029年には1,645億円の規模に達すると見込まれています。インフルエンサーマーケティングをより効率的に実施したいという企業の需要も高まっていくと予想され、本サービスは様々な業界に浸透していきそうです。