2021年の”パブリッシャーVSプラットフォーム”を総ざらい・・・レポート「Media Moments 2021」

メディア界のニュースや見解を紹介している「Media Voices」と「What’s New In Publishing」は、2021年のメディア業界の動向をまとめたレポート「Media Moments 2021」を発表しました。前回のサブスクリプション編に続き、今回は、プラットフォーム編をご紹介します。 …

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<p>ANKARA, TURKEY – OCTOBER 9: Screen of a smart phone show Google Plus and Facebook logos in Ankara, Turkey on October 9, 2018.<br /> (Photo by Aytac Unal/Anadolu Agency/Getty Images)</p>

メディア界のニュースや見解を紹介している「Media Voices」と「What’s New In Publishing」は、2021年のメディア業界の動向をまとめたレポート「Media Moments 2021」を発表しました。前回のサブスクリプション編に続き、今回は、プラットフォーム編をご紹介します。

2021年は、FacebookやGoogleなどの「プラットフォーム」と、コンテンツを提供する「パブリッシャー」の関係はあまり良好ではありませんでした。メトリクスの不正表示やフィードにおけるパブリッシャーコンテンツの優先度に関する様々な争いがあった他、米国でフェイスブックのツールを利用したクーデター未遂事件が発生し、ニューズ・コーポレーションなどのメディア企業がコンテンツへの支払いに関してオーストラリア政府に圧力をかけるなど、全体的な状況は大きく揺らいでいました。

フェイスブックにとっては波乱の年に

2021年、フェイスブック社の内部告発のニュースが世間を大きく騒がせ、現在でも同社は批判の渦中にいます。内部告発者であるフランシス・ハウゲン氏による内部資料の大量リークにより、同ブランドは回復不能なほどのダメージを受けた可能性がある、とレポートは指摘。その被害は、英国政府が発議したオンライン安全法案における規制の議論に波及するほどでした。10月下旬にフェイスブックは「メタ」へ改名しましたが、これは過熱する批判を紛らわせるためのものだとも言われています。

Instagramが若いユーザーの精神面に害があることや、1月6日の国会議事堂での暴動の際にフェイスブックが安全対策を実施するのが遅れたことまで、数多くの暴露が文書化されていました。その中でも特に印象的だったのは、フェイスブックが公共の安全性よりも自社の利益を優先していることを暗に示していたことだと述べられています。


《Kasumi Matsumoto》

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