参院選に向けニュース各社特集続々、各社工夫を凝らして投票率向上を目指す

7月10日に参院選の投票日がせまるなか、ニュースメディア各社は投票率向上への機運醸成のため、さまざまな企画や特集に取り組んでいます。

日本最大のアクセス数を有するYahoo!Japanでは、参院選期間中に「Yahoo!ニュース参議院選挙2022」とする特集を実施し、スマートフォン向けブラウザーとアプリのトップ画面に参院選タブを表示することでユーザーに訴求しています。

提供する参院選関連情報のうち、候補者情報は読売新聞社及び時事通信社から、開票速報はTBS/JNNから、各種政策や基礎知識に関する記事は毎日新聞社から、政党・候補者へのアンケート結果は選挙ドットコムからの提供を受けています。

また、ヤフー知恵袋に寄せられた選挙に関する疑問に専門家が回答する企画「#選挙のギモン」は、朝日新聞社と共同で実施され、回答する14名の専門家のうち10名が朝日新聞社の現役記者となっています。加えて、Yahoo!MAPでは全国の期日前投票所を確認できる機能を実装するほか、早稲田大学マニフェスト研究所の監修で政党との相性を診断する投票マッチングサービス、「ボートマッチ」も実施しています。

さらに、モバイルニュースアプリで掲載記事数トップのSmartNewsも、6月23日の期日前投票開始に合わせ参院選チャンネルを開設しました。SmartNewsでは、候補者の詳細情報を時事通信社から、アンケート結果を日本テレビ・JX通信社から提供を受けています。投票マッチングサービス「投票ナビ」では、iVOTE関西から発展したNPO法人Mielkaが提供する選挙情報サービス「JAPAN CHOICE」と連携し提供しています。また、ユーザーが居住地域を選択すると、その選挙区の期日前投票所が地図上に表示されます。

加えて、株式会社Gunosyは、ニュースアプリ「グノシー」とKDDIとの協業によるニュースアプリ「ニュースパス」「auサービスToday」で特集「参議院議員選挙2022」を開設しています。投票マッチングサービスと政党公約比較、候補者一覧は選挙ドットコムの提供となり、政治・選挙の基礎知識や日本の社会問題についての解説記事は、U30世代の政治参加を目指してインスタグラムアカウントを運用しているNO YOUTH NO JAPANからの提供となっています。

また、ニュースプラットフォームだけでなく、パブリッシャーも参院選に向けた企画に取り組んでいます。選挙ドットコムでは、特集ページ開設の他、TikTokクリエイターと連携し啓発動画を投稿しています。また、投票マッチングサービス「えらぼーと」を2007年から行っている毎日新聞社では、LINEアカウントで政治・選挙の基礎知識や投票先決定に必要な情報をチャットボット形式で回答するサービス「えらぼっと」をリリースしました。ハフポスト日本版では20日、U30社外編集委員を務めるNO YOUTH NO JAPANの能條桃子氏をファシリテーターとして、10代、20代の若者が主要7党の政治家と対話するオンラインイベントを開催しました。

マスメディアの選挙報道が見られなくなり、プラットフォーマーの社会的責任に大きな注目が集まる中で、ニュースプラットフォームがこうした特集を組むことは重要といえます。一方で、ニュースプラットフォームが参院選特集として提供するコンテンツのほとんどは、パブリッシャーからの提供によって成り立っています。選挙報道の社会的意義は大きいですが、その担い手が細っていく状況で、政治・選挙報道の持続可能性を担保する新たな打ち手が必要なのではないでしょうか。

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【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

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オックスフォード大学のロイタージャーナリズム研究...
Taketo Yoshida
Media Innovation編集部 ジャーナリズムとニュースメディアのマネタイズに興味あり。

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