「デイリーポータルZ」運営企業が独立し、有料コミュニティ「はげます会」中心のビジネスモデルに

東急メディア・コミュニケーションズ株式会社(東京都渋谷区)は、ウェブメディア「デイリーポータルZ」を、新設のデイリーポータルZ株式会社(東京都世田谷区)に2024年1月1日付で事業譲渡すると発表しました。

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「デイリーポータルZ」運営企業が独立し、有料コミュニティ「はげます会」中心のビジネスモデルに
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東急メディア・コミュニケーションズ株式会社(東京都渋谷区)は、ウェブメディア「デイリーポータルZ」を、新設のデイリーポータルZ株式会社(東京都世田谷区)に2024年1月1日付で事業譲渡すると発表しました。

デイリーポータルZ株式会社は、同メディアの立ち上げから携わってきた編集長である林 雄司氏が設立した会社。事業譲渡金額など取引の詳細は明らかにされていません。

「デイリーポータルZ」は「愉快な気分になりますが、役に立つことはありません」というコンセプトを掲げて、様々なコンテンツを配信しています。2002年に@niftyのコンテンツとしてスタート。運営会社はニフティ、イッツ・コミュニケーションズ、東急メディア・コミュニケーションズと変遷して、今回は独立という形になります。

林氏は運営会社変更を伝える記事の中で「流浪のサイトとして運営会社が2回変わってきましたが、ついにデイリーポータルZ株式会社になります。代表は私、林がつとめます。これまでお世話になったみなさま、ありがとうございました!そして支えてくれた読者のみなさま、これからもよろしくお願いします!」とコメント。屋根はなくなる(コストはシビアになる)けど、自由度は増える、と述べています。

「デイリーポータルZ」のビジネスは記事広告と「はげます会」という有料会員組織がメインで、林氏は後者をメインに考えていきたいと述べています。「私たちは記事を書く、読んだ人は価値があると思ったら対価を払う。そういう関係がシンプルですし、私たちも読む人を喜ばすことに専念できます。

「はげます会」は今回、メニューが増えて、上記のようなプランが提供されています。高額プランもありますが、同メディアのようにファンが多いエンタメメディアでの寄付に近いマネタイズが、どのように展開するのか、メディアビジネス観点では興味深いです。「フッタに名前表記」「年末ご挨拶」など余り見ない特典が特徴的です。

今後クラウドファンディングや物販なども予定しているということです。

《Manabu Tsuchimoto》

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Manabu Tsuchimoto

Manabu Tsuchimoto

デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。2000年に個人でゲームメディアを立ち上げ、その後売却。いまはイードでデジタルメディアの業務全般に携わっています。

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