【メディア企業徹底考察 #58】業績好調のKADOKAWAが本格化する中国進出は毒か薬か?

株式会社KADOKAWAの業績が絶好調です。2022年3月期の売上高は前期比5.4%増の2,212億800万円、営業利益は35.9%増の185億1,900万円となりました。新型コロナウイルス感染拡大を背景とした巣ごもり特需で2021年3月期の売上高、営業利益ともに好調でしたが、それを更に一段…

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株式会社KADOKAWAの業績が絶好調です。2022年3月期の売上高は前期比5.4%増の2,212億800万円、営業利益は35.9%増の185億1,900万円となりました。新型コロナウイルス感染拡大を背景とした巣ごもり特需で2021年3月期の売上高、営業利益ともに好調でしたが、それを更に一段踏み上げました。

当初、KADOKAWAは2022年3月期の営業利益を前期比13.8%増の155億円を予想していましたが、それを20%近く上回って着地しています。

■KADOKAWA業績推移(単位:百万円)

決算短信より筆者作成
※営業利益の目盛りは右軸

これほど成長する源には何があるのでしょうか?

電子書籍化の進行で営業利益率は8.4%に

KADOKAWAは2020年3月期まで業績は低迷していました。2019年2月にドワンゴを創業した川上量生氏がKADOKAWAの代表を退任。専務だった松原眞樹氏が代表に就任します。2021年3月にiモードの立ち上げなどを行った実力派である夏野剛氏が代表となりました。

川上氏はニコニコ動画やゲームを軸に成長軌道に乗せようとしましたが失敗。ドワンゴの固定資産の減損損失を計上するなど、業績低迷に拍車をかけました。川上氏から夏野体制に移行してからの業績回復は目覚ましいものがあります。

夏野氏は選択と集中を行い、特に「ニコニコ動画」を主軸としたWebサービス事業への投資を控え、主力の出版事業を軸に改革を行いました。KADOKAWAの復活は、本業で稼ぐ力を表す営業利益率によく表れています。


《不破聡》

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