AI編集アシスタント「StoryHub」を運営するStoryHubは、Spiral Capitalとジェネシア・ベンチャーズを共同リード投資家とし、noteを含む3社を引受先とする第三者割当増資を実施し、シリーズAラウンドで2.2億円の資金調達を完了したと発表しました。プレシリーズAラウンドを含めた累計調達額は2.5億円となります。
同社は「価値あるストーリーを共創するハブになる」をミッションに掲げ、AI編集アシスタントサービスを提供しています。テレビ局、新聞社、出版社、企業のオウンドメディアを中心に80社以上に導入されており、「AIに全てを丸投げせず、アシスタントとして活用する」というコンセプトで人間の創造性を重視したプロダクト設計が特徴です。
現在、企業の情報発信において3人に1人がコンテンツ制作を経験するようになった一方で、良質なコンテンツを継続的に届けることは依然として大きな課題となっています。広報・オウンドメディア担当者の4割から5割が「制作の効率化」「コンテンツ制作の人材不足」「コンテンツの質」を課題として挙げており、配信面の多様化により必要な情報を継続して届ける負担も増大しています。
今回調達した資金は、プロダクト・サービスの強化と組織体制の拡充・採用強化に活用されます。プロダクト面では、AI生成記事の編集体験を大幅に向上させる高度な編集機能や、より精度の高いファクトチェックを一画面で表示するリファレンス機能の開発を進めます。
また、メディア業界だけでなく、企業のオウンドメディアや広報、PR、IR、出版領域などに向けて、良質なコンテンツ制作を支援するコンサルティング・BPO事業も展開予定です。AIとプロの編集者が連携して記事制作を支援する執筆プランの開発も進めており、第一弾として企業IR活動の情報発信プランをnote社と共同で開発しています。
さらに、まだ形になっていない一次情報を「誰でも、簡単に」引き出すことができるインタビュー支援サービス「StoryHubインタビュー(仮)」の開発も予定しており、0から1を生む支援にも注力していく方針です。
投資家のSpiral Capital Principal直井聡友氏は「AIに“拾ってもらう”ために、質の高い回答となるコンテンツの発信が重要になる。StoryHubが、こうしたAI時代のコンテンツ作成の伝道師となることを心から期待しております」とコメントしています。本ラウンドに参画したほかの投資家も、AI時代だからこそ人との協働で価値のある言葉や物語を届けるプロダクトを高く評価しており、「StoryHub」の今後の展開が注目されます。